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西日本豪雨7カ月 砂防ダム事業が始動
広島で105カ所 19年度末の完成めざす
砂防ダムの整備予定地を視察する下西県議(中)と上村市議(左)=1月25日 広島・呉市
昨年7月の西日本豪雨災害の発生から、きょう6日で7カ月を迎えた。大規模な土砂崩れが相次いだ広島県では、二次災害を防ぐ砂防ダムの緊急整備事業が始動。2019年度末までに、県内105カ所の完成をめざす。
住民の不安払拭、生活再建の基盤に
「家や道路、全てがのみ込まれた。土砂災害の怖さを痛感した」。こう当時を振り返るのは、広島県呉市の天応地区に住む松島信彦さん(72)。同地区では土石流が多くの民家を押し流し、全壊や半壊などの家屋被害は594件を数え、12人が亡くなった。
その後、急ピッチの復旧作業により、堆積した土砂や損壊家屋は撤去され、今は更地が広がる。そうした中、住民が頭を悩ますのは元の場所で生活を再建するかどうかだ。同地区では、「いつまた、崩れるか分からない」と二次被害を恐れ、地域から離れて暮らす人も少なくない。被災前に比べて空き家も増えた。松島さんは「付き合いの長い、地域の人がいなくなるのは寂しい。砂防ダムが完成すれば戻ってくるかもしれない」と速やかな整備に期待を寄せる。
今回の災害で、同県の犠牲者は災害関連死を含めて120人に上る。記録的な豪雨で1242件もの土砂災害が発生。想定以上の土石流が砂防ダムを乗り越えるなどし、下流域に大きな被害を及ぼした。その一方で、砂防ダムが土石流を食い止め、被害の拡大を防ぐなど一定の効果がみられた地域もあった。
国土交通省は今回の災害を踏まえ、国直轄事業の砂防ダムを県内20カ所で整備する。既に応急処置として、危険箇所に強靱ワイヤーネットを設置する工事が完了した。また、県は国交省の補助を受けて、県内85カ所で砂防ダムを建設する。国、県ともに用地買収や測量を経て、19年度末までに整備を完了させる方針だ。
公明党は発災直後から、二次災害危険地域への砂防ダム整備を重視し、国や県に対して早期整備を訴えてきた。1月25日、呉市の整備予定地を視察した下西ゆきお県議(県議選予定候補)と上村とみお市議(市議選予定候補)は「被災者の生活再建へ、砂防ダムの早期整備に全力を挙げる」と語った。









