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2019年1月31日

防災行動計画 タイムラインで災害に備え

普及、活用へ全国大会 
6自治体の首長らパネルディスカッション 
大阪・貝塚市

タイムラインの充実に向けて活発に意見が出されたパネルディスカッション

災害による被害を最小限に抑えるための行動を、時系列にまとめた防災行動計画「タイムライン」(TL)を積極的に運用している自治体が集まり、情報共有を図る「水防災タイムライン・カンファレンス全国大会2019in貝塚」が24、25の両日、大阪府貝塚市で開かれた。このうち25日には公開シンポジウムが開かれ、TLに詳しい防災の専門家による講演や、首長らによるパネルディスカッションが行われ、活発な議論が交わされた。

河田氏が講演 情報共有、一体感形成へ“顔の見える関係”重要

基調講演する河田・関大社会安全研究センター長

シンポジウムでは冒頭、TLと昨年の水害をテーマに、関西大学社会安全研究センター長の河田惠昭氏が基調講演を行った。

この中で河田氏は、昨年の西日本豪雨に言及。全国で860万人に避難指示・勧告が出されたにもかかわらず、実際に避難したのはわずか4万人ほどで、「情報を素早く正確に発信しても逃げない人や、避難勧告と指示の違いが分からない人もいる」など、行政と住民の認識の食い違いや、住民の防災知識の不足などを指摘。大規模災害の危険が迫る中では、命を守るための行動を時系列で明示したTLは「水害、土砂災害の特効薬になる」と話した。

またTL作成に当たり、「関係者が円卓テーブルに着いて情報共有する顔の見える関係」の大切さを強調。これにより、役割を相互確認して行動項目の抜けや漏れに対するチェック機能が働き、「防災への一体感も生まれる」と訴えた。

この後、国土交通省、大阪管区気象台、大阪府、貝塚市から、それぞれの取り組み状況が報告された。

イベントの最後に行われたパネルディスカッションでは、日本のTLの第一人者であり東京大学客員教授の松尾一郎氏をコーディネーターに迎え、北海道から九州までの6自治体の市町村長らが意見交換。この中で松尾氏は西日本豪雨の際に、TLを持っていても使わなかった自治体があったことを指摘し、「作って終わりではなく、運用し続けること」の必要性を述べた。

このほか、パネリストから、大阪湾に面する自治体などの協働による高潮対応TLの作成や、全国の自治体が加わったTLの連絡協議会の結成などの提案が寄せられた。

現在、大阪府ではTLを府内全域に広げる「おおさかタイムライン防災プロジェクト」が展開されている。比較的大きな河川の流域や沿岸などが対象の「広域TL」、一つの市町村の庁内における対応を記載した「市町村TL」、自治会や自主防災組織の単位で住民の行動を示す「コミュニティTL」の3区分のTLを推進。府議会公明党もこの取り組みを後押ししている。

また、カンファレンスの会場となった貝塚市は2017年、自治会・自主防災会が中心となり全国で初めて高潮を想定したコミュニティTLを作成。市議会公明党も15年9月と16年3月の定例議会を通じてTLの導入を進めてきており、専門家や自治体関係者から注目を集めている。

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