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地方政治と公明党
弱者に配慮の姿勢貫く
政権は安定 地方行政で大きな役割
東京大学高齢社会総合研究機構客員研究員 宮島俊彦氏
公明党は「福祉と平和の党」として、社会的に弱い立場の人に配慮する姿勢を貫いてきた。公明党の議員は誠実で信頼の置ける人が多い。普段から国会議員と各地の地方議員や党員、支持者が一緒になって取り組む地域に根を張った政治活動が一人一人の土台にある。具体的な話から政策レベルの話まで対応できるのも特長だ。
国政でも、公明党の存在は政権に安定をもたらしている。経済政策や外交戦略も大事だが、低所得者や社会的弱者への配慮がなければ政権は安定しない。その意味でも、消費税の軽減税率導入などを推進してきた公明党は、連立政権で重要な役割を果たしている。
一方、地方政治は、介護保険や国民健康保険などの特別会計も含めると、自治体の予算の5割以上を福祉・保健関係が占めている。それだけ地方行政で福祉は大事な分野であり、地方議会が行政の取り組みをチェックする上で、福祉を重視する公明党の地方議員の役割は大きいといえる。
その上で、公明党の地方議員には今後、「住民自らの手による、お互いを支え合う地域社会づくり」への後押しをお願いしたい。
現在、人口減少・少子高齢化の進展で家族機能が低下し、昔ながらの地縁・血縁も薄れている。その中で、高齢者や認知症の人の生活支援などを全て公的なサービスでやろうとしても、マンパワーの面でも財政の面でも限界がある。
むしろ、小学校区単位(人口5000人程度)の日常生活圏で、住民同士がごみ出しや見守り、買い物支援で助け合ったり、誰もが何らかの役割を持って社会参加できる環境をつくったりする方が有意義だし、住民の健康寿命を延ばすことにもつながっていく。
地方自治の本質は、住民も参加して、地域を自らの手でつくることにある。また、地方議員も、その取り組みを支援する役割が一層、重要になる。公明党の地方議員には、こうした地域づくりを念頭に、各自治体で活躍してほしい。