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【主張】教員の働き方改革 外部人材の確保へ国は後押しを
教員が健康を維持し、最優先すべき授業内容の充実や、児童生徒と向き合う時間を十分に確保できるようにしなければならない。
中央教育審議会(中教審)が、公立校教員の長時間労働を改善するための対策を取りまとめ、柴山昌彦文部科学相に答申した。
教員の残業時間については、「月45時間、年360時間」以内と定める文科省の指針が実効性を持つよう、大幅な業務削減策を盛り込んだ。給食費や教材費の徴収・管理、登下校の見守りといった業務について地域や自治体と役割分担するほか、部活動のあり方の見直しなどを求めている。
これらは、公明党が政府に提言を重ねてきた教員の勤務環境改善策に沿った内容であり、教員の数を増やすことと併せて着実に実行すべきである。
教員の長時間労働の実態は危機的状況だ。文科省によると、中学校で6割、小学校で3割の教員が、月80時間超の時間外労働が目安の「過労死ライン」を上回っている。
これでは教員は疲れ果ててしまい、授業内容の充実や児童生徒の一人一人に目を行き届かせる気力もうせてしまうのではないか。何より心身に深刻な影響が及ぶことが懸念される。常態化する長時間労働の是正を急ぎたい。
答申の中で注目したいのは、教員の負担軽減策として部活動や授業で外部人材の活用を打ち出したことだ。
この点、2017年から一部地域で導入されている「部活動指導員」は参考になる。顧問の教員に代わり外部人材が部活動の技術指導や大会への引率などを担うもので、教員の負担軽減だけでなく、児童生徒の技能向上にもつながっている。
国は部活動指導員の報酬の一部を補助している。19年度予算案には、部活動指導員を9000人に倍増するための費用が盛り込まれており、全国各地に普及させる契機としたい。
ただ、財政基盤が弱い自治体や人口が少ない地方では、ふさわしい人材の確保が難しい面もあろう。国は各地の人材確保の状況を注視しながら、情報提供などでも後押しする必要がある。









