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2021年11月24日

破れない、紛失しない デジタル障害者手帳を活用

埼玉・鴻巣市

「紙様式の障害者手帳に代わるものを」―。3年前、埼玉県鴻巣市在住の山本一輝さん(20)から、公明党の潮田幸子市議に寄せられた声が、確かなカタチになる。鴻巣市は12月から、デジタル障害者手帳「ミライロID」の活用を開始する。破れたり、紛失したりしやすい紙様式の手帳を持ち歩かなくとも、スマートフォンアプリの画面を見せることで市内公共サービスの料金減免を受けることができる。

一人の声から公明議員が実現

デジタル障害者手帳「ミライロID」の導入を喜ぶ山本さん(左)と潮田市議

「小さな声でも粘り強く動き、公明議員が実現してくれた」と喜ぶ山本さん。12月から市内の公共サービスをデジタル障害者手帳「ミライロID」で利用できることを待ちわびている。

知的障がいを持つ山本さんは外出時、障害者手帳を常に携帯する。しかし、従来の紙様式の障害者手帳だと破れてしまうことがあったり、なくしてしまったりすることがあった。「知的障がいを持つ友だちの中にも、自分と同じように困っている人がいる」と潮田市議に相談し、障害者手帳の利便性向上を望んでいた。

来月からスマホで円滑に提示

そこで潮田市議は、株式会社ミライロ(垣内俊哉代表取締役社長)が2019年に発表した無料アプリ「ミライロID」を今年6月の定例会で「幅広く活用していくべきだ」と訴え、12月からの導入開始に結び付けた。

同アプリは現在、全国で3000社を超える事業者が確認書類として採用。自治体での活用も埼玉県や大阪府のほか、62区市町村に広がっている(10月31日時点)。個人情報を見られる手帳所有者の心理的負担や、手帳を確認する側の手間を軽減することが期待されており、飲食店などで使えるクーポンの提供や、障がい種別に応じた生活に役立つ情報の配信なども実施している。

公共交通や施設の料金減免

鴻巣市は、公民館や運動場など44カ所の公共施設、またコミュニティーバスや乗り合いタクシー、デマンドタクシーの3種の公共交通で同アプリを活用。アプリの提示により、各種サービスの利用料金減免が適用となる。市は12月の導入開始に向け、ホームページや広報などで周知を進め、該当施設であることを示すステッカーを張っていく予定。市担当者は「外出するときに嫌な思いをせず、また気兼ねなくスムーズに必要なサービスを受けてもらいたい」と話していた。

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