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2018年5月5日

訪日客の医療費 相次ぐ未払いにどう対処するか

急病やけがで治療を受けた外国人観光客が、医療費を支払わずに帰国するトラブルが相次いでいる。

この問題について政府は、関係省庁と日本医師会などによる作業部会を設置して検討に乗り出した。訪日客の増加に伴い、医療費の未払いも増えることが想定される。対策を急ぐべきだ。

厚生労働省が医療機関に行った調査では、回答した医療機関の約35%が外国人患者による医療費の未払いを経験している。

これには旅行者以外の外国人患者も含まれている。とはいえ、昨年も、早産した台湾人観光客が約800万円の医療費を支払えずにいたことが話題となったように、訪日客が高額な医療費に立ち往生するケースは珍しくない。

台湾人旅行者の場合は、国内外からの寄付で医療費を賄えたが、これは極めてまれな例だ。今後、医療費の未払いが増加すれば、医療機関に重い負担がのしかかる。こうした事態をどう回避するか。

まずは、訪日客に対して海外旅行保険の加入を進めることが重要だ。

海外旅行保険に入っていなければ、医療費は全額自己負担となる。軽いけがで医療機関を受診しても数万円、大きな手術をすれば数百万円以上かかってしまう。しかし、観光庁の調査によると、訪日客の約3割が保険に加入していない。医療費の未払いにつながる大きな要因である。

政府は、訪日客に対し保険加入を強く呼び掛けるべきだ。訪日ツアーを販売している国内外の旅行会社との連携も欠かせない。

東欧には、未払い対策として海外旅行保険の加入を入国条件に掲げている国もある。日本でも事態が深刻化するようなら検討課題となろう。

医療機関の受け入れ態勢も強化すべきだ。とりわけ意思の疎通を図る手立てが重要となる。

厚労省によると、外国人の受け入れ実績があった医療機関のうち、医療通訳の配置は1割程度にとどまっている。急速に発達する医療用の翻訳機器の活用を進める必要があろう。

「観光立国」をめざす上で避けられない課題に、知恵を絞りたい。

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