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2021年11月16日

コロナ感染 なぜ急減?

行動変容とワクチン、相乗効果生む 
再拡大防止へ3回目接種重要 
大阪大学大学院医学系研究科・忽那賢志教授

国内の新型コロナウイルス感染者が急速に減少し、現在も低い水準で推移している。その要因や、今後の見通しと必要な対策について、大阪大学大学院医学系研究科の忽那賢志教授に聞いた。

大阪大学大学院医学系研究科・忽那賢志教授

――新規感染者が急減した要因は。

複数の要因が考えられるが、人々の行動変容とワクチン接種の急速な進展が一種の“相乗効果”を生んだのではないか。

7月下旬の4連休以降、実効再生産数(感染者1人が平均して他人にうつす人数)は減少に転じた。飲食店や映画館といった商業施設に行く人が減ったと指摘されており、感染者が増えているとの報道などで行動変容が起きたといえよう。

同時に、ワクチン接種が短期間のうちに進んだことが大きい。これにより、感染が広がりにくい状況になり、減少するスピードを加速させたと考えられる。感染を“火”、人を“木”に例えると、ワクチンを打った人は雨水をかぶった木のような状態だ。1本の木に火が付いても、燃えにくい木が増えたため、広まらずに収まる環境がつくられた。

致死率の低下続く“上手な共存”模索すべき

――ワクチンが重要なカギを握っていたのですね。

今回、ワクチン接種により、重症者や感染者を減らせることが分かった。

感染者が急増した第5波でも、高齢者を中心に接種が進んだことで、致死率が大きく抑えられた。大阪府では、第4波の致死率は2.8%だったが、第5波は0.3%まで下がった。今後、経口治療薬(飲み薬)が導入されれば、重症化する人はさらに減る。元通りの生活とはいかないが、徐々に行動制限を緩めていける段階に到達している。

ただ、この感染症は消滅するものではない。脅威度に合わせて対策を講じながら、上手に共存していくことを模索するべきだ。

――今後の見通しは。

現時点では感染が抑制されているが、ワクチン接種後は時間がたつにつれて感染予防効果が落ちる。効果を持続させる3回目の「ブースター接種」を受ける人が増えない限り第6波は避けられないだろう。第6波がいつ、どのぐらいの規模で起こるかは、さまざまな要因が絡むため、正確に予測することは難しい。

新しい変異株が出現する可能性もあり得る。感染者が増えた分だけ変異株も出やすくなるため、感染者を少なく抑えることが大事だ。

――必要な対策は。

手洗いやマスクの着用、3密を避けるといった基本的な感染対策は継続する必要がある。さらに、ワクチンの2回接種を完了した人は、ブースター接種をぜひ検討してもらいたい。

今シーズンは、流行していなければ帰省も可能かもしれない。安心して会うためには、お互いがワクチン接種しておくことが望ましい。接種できない人は、PCR検査を活用するなどして帰省を検討してほしい。

いずれにしても、ワクチン政策の重要性はますます高まっており、政治の側でも引き続きしっかり進めていってもらいたい。

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