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2021年11月10日

学習補助にデイジー教科書

小中学生の特別支援学級中心に導入 
GIGAスクール構想 “端末1人1台”生かす 
岐阜・多治見市

小中学生に1人1台のタブレット端末を配備する国のGIGAスクール構想が各地で進む中、岐阜県多治見市は、小中学校の特別支援学級を中心に、発達障がい児らの学習を音声や色で補助する「マルチメディアデイジー教科書」(デイジー教科書)を導入している。取り組みを推進した市議会公明党の片山竜美議員はこのほど、同市精華小学校の特別支援学級を訪れ、デイジー教科書を使った授業を視察した。

デイジー教科書を使った授業を視察する片山市議(左)

「これは、わたしが小さいときに、村の茂兵というおじいさんからきいたお話です」。新美南吉の童話『ごんぎつね』を読む音声が児童の持つタブレットに流れる。画面に、物語の文章と挿絵が表示され、読まれている箇所が黄色いマーカーで強調される。

小学2~4年生5人が通うこの特別支援学級では、児童によって学んでいる内容や授業の進み具合が異なる。担当する教員は「以前は、私一人でそれぞれの児童に個別に教科書を読み上げなければならず大変だった。デイジー教科書は児童一人でも読めるので、助かる」と話す。

デイジー教科書は、通常の教科書と同じ内容がデジタル化されたもので、タブレット端末にダウンロードして使う。文章の音声を流しながらその箇所に色で強調したり、文字の大きさや音声の流れる速さを調節したりできる。発達障がいなどにより、普通の教科書では文章や図形を読解するのが困難な子どもの学習を助ける。

日本語未習得の外国の子も活用

多治見市では、主に特別支援学級で使っているが、希望があれば通常学級でも使える。来日したばかりで日本語がまだ不自由な外国人児童・生徒が使う例もあるという。

デイジー教科書の導入には日本障害者リハビリテーション協会に申請する必要があり、市は昨年、全小中学校分を一括して申請した。同協会のホームページによると、同様に一括提供を受けている教育委員会などの団体は全国で196(公表団体のみ)。

一方、多治見市はGIGAスクール構想に関連し、小中学校の全教室に電子黒板を配備。電子黒板は、書き込んだ文字や図形を拡大して表示できるほか、教師・生徒のタブレット端末などを無線でつなぎ、作成した資料を画面で共有できる。市内の小学校では、理科の時間に顕微鏡でのぞいたものを黒板画面に映すなど、さまざまな教科で活用している。

市は今年度までに、国のGIGAスクール構想に沿って小中学生1人につき1台のタブレット端末配備を完了。電子黒板や、無線でつなぐための周辺機器は、市独自で予算を組んだ。

デイジー教科書導入は、市議会公明党が2010年6月議会を皮切りに、繰り返し求めてきた。片山議員は昨年6月議会で、GIGAスクール構想に関連して「デイジー教科書を導入してはどうか。特別支援学級だけでなく、集中できない子や外国籍の子にも有効だ」と提案。同議員は電子黒板の設置も19年6月議会で要望していた。

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