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2021年11月12日

コロナ飲み薬 160万回分の供給で合意

米メルク製 年内にも医療現場へ 
公明の提言が具体化

飲み薬の迅速な確保へ、国費で買い上げるよう政府に要請する石井啓一幹事長(中央左)ら=9月24日 首相官邸

米製薬大手メルクは10日、開発中で新型コロナウイルスの経口治療薬(飲み薬)「モルヌピラビル」の供給について、日本政府と合意したと発表した。160万回分を供給する。価格は約12億ドル(約1350億円)。メルクは近く承認申請する見通しで、認められればコロナの飲み薬としては日本で初めてとなる。

迅速な確保へ、国費での買い上げを求める公明党の訴えが具体化した。後藤茂之厚生労働相も同日夜、供給合意を発表し、年内にも20万回分が日本政府側に受け渡されることを明らかにした。来年2月と3月にそれぞれ20万回分が納入され、残り100万回分も国内向けに確保したという。

同日の記者会見で岸田文雄首相は、モルヌピラビルについて「今後の切り札。年内実用化をめざす」と述べ、薬事承認され次第、医療現場に提供するとした。

モルヌピラビルはウイルスの増殖に必要な酵素の働きを阻害する抗ウイルス薬。メルクと米バイオ医薬品企業リッジバック・バイオセラピューティクスが共同開発した。今月4日には英国で承認されている。

日米などで実施した臨床試験(治験)では、軽症や中等症の患者の入院・死亡リスクを50%削減。投与した人の死亡はゼロだった。

自宅で服用可能なコロナの飲み薬を巡って公明党は9月24日、政府に提言を提出し、一定量を国費で買い上げて迅速に確保するよう要請。当時の官房長官から「抜かりなくやりたい」との返答を引き出していた。

ファイザー製ワクチン
18歳以上の3回目、厚労省が特例承認

厚生労働省は11日、新型コロナウイルスの米ファイザー製ワクチンについて、18歳以上を対象に、3回目の追加接種に使用することを薬事承認した。緊急時に審査を簡略化できる「特例承認」に基づく。

厚労省の専門部会が10日、承認を了承していた。ファイザー製ワクチンは12歳以上を対象としているが、追加接種分は18歳以上に限定する。ファイザー社から追加の臨床試験(治験)データが提出され次第、18歳未満の接種も検討する。

厚労省の分科会は、2回目接種から8カ月後を目安に、希望者全員へ追加接種を行う方針で一致。12月にも、医療従事者らへの3回目接種が始まる見通し。

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