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地域のために“一人”議会で奮闘してます
市町村議会で“一人”奮闘する公明党女性議員を紹介します。今回は、徳島県海陽町の原ひろみ議員と鹿児島県日置市の黒田澄子議員です。
子育て世帯の孤立化防止に尽力
徳島・海陽町 原ひろみ 議員
雄大な太平洋に面し、日本有数のサーフスポットとして有名な徳島県の最南端に位置する海陽町で、2010年から奮闘しているのが原ひろみ議員だ。看護師として22歳の時から長年、医療現場に従事する傍ら、女手一つで二人の子どもを育ててきた経験を生かし、“女性目線”での気付きを町政に反映させてきた。
南海トラフ地震発生時に津波や揺れで甚大な被害が想定されている同町。住民の命を守るため、原議員は、津波避難タワーや防災倉庫の整備、全町立小中学校のガラス飛散防止フィルム設置など、防災減災対策を強力に推進してきた。
また、「救急搬送された患者の情報が分からないと適切な応急処置が遅れる。何とかならないか」と病院関係者から切実な要望を受け、10年12月定例会で訴えた。その結果、持病やかかりつけ医師などの情報をあらかじめ記入して自宅に保管しておける「救急医療情報キット」と「見守りキーホルダー」の配布が実現した。
結婚などで町外から移住してきた子育て世帯の孤立化を防ぐための支援にも全力を注ぐ。0~3歳児の親子同士が交流できる「海陽町地域子育て支援センター あのね」や、妊娠・出産、子育てまで切れ目なくサポートする「かいよう子育て応援室 あすも」の開設にも尽力。利用者から「何でも相談できて、知り合いを作れるので助かる」と喜ばれている。
過疎化対策など、早急に取り組むべき課題は山積しているが、誰一人取り残さない町をめざす原議員の挑戦は、これからも続く。
放課後児童クラブの開設実現
鹿児島・日置市 黒田澄子 議員
東シナ海を臨む鹿児島県西部に位置する日置市。公明議員が不在の“空白区”だった同市で2009年、初議席を獲得したのが黒田澄子議員だ。
「公明党らしい福祉政策を、わが地域にも充実させていこう」。初当選した際にこう心を決めた黒田議員は、政策提案に力を注ぐべく活動を始めたものの、先輩議員がいないことなど不安もあった。そこで昼間は市民相談、夜は政策の勉強を自らに課した。制度研究で明け方を迎えたこともある。この徹底した調査活動が政策実現の力となった。
その一つが、「小規模校しかない地域にも放課後児童クラブの開設を」と保護者から要望を受けたことだ。黒田議員は、開設に関する支援制度を調査。鹿児島県のほか、国や他県にも照会すると、国と県の考え方に食い違いがあることが判明。県議と連携し、それぞれ議会質問で対応を要請し、児童クラブの開設を実現した。
開設を相談した一人、橋之口直子さんは「すぐ動いてくれてありがたかった」と当時を振り返る。今でも、困り事がある人には「黒田さんに相談してみて」と話しているという。
実際、黒田議員に寄せられる相談は多い。買い物に行けば声を掛けられ、レシートの裏に急いでメモすることも。こうした日々の中で、救急医療情報キット配布や子ども医療費の助成拡充、生ごみ回収推進など実績を重ねた。4期目に入った今、「公明議員がいるという責任を自覚し、暮らしやすいまちづくりを進めたい」と決意を燃やす。