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“革命戦略”に気付き? 共産党首を避ける立憲代表
編集メモ
衆院選の選挙戦唯一の週末となった23日、立憲民主党の枝野幸男代表と日本共産党の志位和夫委員長は、都内での街頭演説会に公示後初めて共に出席した。
しかし、「先に演説を行った志位氏は約30分間、待機していた」(23日配信「共同」)のに「枝野氏と志位氏は一度も並ばなかった。枝野氏は演説後、足早に会場を後にし、ステージ脇のテントで待機していた志位氏と言葉を交わす場面もなかった」(24日付「産経」)とか。しかも、予定されていた志位氏らとの記念撮影にも応じず会場を去ったという。
多くの小選挙区で候補者を一本化し共闘しながら、両党首が並び立つことすらしない“チグハグぶり”。枝野氏が志位氏を意図的に避けているように映る。
やはり、背景には、立憲最大の支持団体「連合」傘下の労働組合が共産との共闘に懸念を強めていることがあろう。「トヨタ労連 立民離れ 共産共闘に拒否感」(25日付「読売」)とも報じられた。
連合にとって、共産は「連合を『反動勢力』などと決めつけ、長年にわたって私たちの仲間にさまざまな攻撃を加えてきた」(連合の神津里季生前会長)許せない“敵”にほかならない。
とはいえ、枝野氏がいくら共産色を薄めようと躍起になっても、選挙戦の現場では、共産との相互依存は進んでいる。共産の機関紙「赤旗」では、「立民選挙はがきに『比例は共産党』」(24日付)などと立憲と共産の一体化の様子が、これ見よがしに連日、報じられているのである。
「ドアに靴の先を入れたら、ドアをこじ開け、家主をたたき出して家を乗っ取るのが共産党の手法」(河野太郎・自民党広報本部長)だ。共産は社会主義・共産主義の社会をめざす革命政党である。枝野氏の“共産の敬遠”は、選挙協力、野党共闘のつもりが、共産の革命戦略に引き込まれつつあることへの危機感の表れでもあるのだろうか。(丈)