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訪問入浴サービスの拡充に感謝
福岡・大牟田市
山口さん(左)は「入浴サービスを利用し、負担が軽減した」と三宅市議に感謝する
「気持ち良さそうに入浴する娘も、負担が減った家族も喜んでいます」。重度障がいの娘を持つ母の願いがかない、福岡県大牟田市では8月から、訪問入浴サービス事業が拡充された。
この入浴サービスは介護者の負担軽減のため、看護師らが移動式の浴槽で入浴の介護を行う事業。1回当たり1000円で週2回まで利用できる。同市はこれまで、原則18歳以上の障がい者を対象に同事業を展開していたが、今回、年齢制限を撤廃したことで小学生などの障がい児も利用可能になった。
大牟田市新町に住む山口由利子さんの娘・莉央さん(10)は、生まれた時から寝たきりで生活している。両親が入浴を介助しているが、莉央さんが成長するにつれ、負担が大きくなっていた。
昨年7月、山口さんは公明党の三宅智加子市議に窮状を吐露した。「娘の入浴の介助で腰痛に悩まされている。年齢に関係なく、入浴サービスを利用できるようにしてほしい」
こうした実情を聴いた三宅市議は、今年3月の市議会予算特別委員会で訪問入浴サービスについて訴えた。「子どもの成長に伴い、家族の負担が大きくなっている。利用対象を拡大すべきだ」。これを受け、同市は年齢制限をなくし、利用対象者の拡充を決定した。
山口さんは「体調が悪い日は、娘を入浴させられないこともあったので、三宅市議には本当に感謝しています」と語る。