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2019年1月8日

コラム「北斗七星」

年末、バスを乗り継いで出掛ける機会があった。人通りの減ったオフィス街を出発して、買い物客でにぎわう商店街を抜け、目的地の住宅街へ。車窓から外を眺めていると、街と人々の生活を身近に観察できる。“バス旅”の楽しさを味わった◆だが今、全国的にバス路線の廃止や減便が相次いでいる。過疎化による利用者の減少、経営悪化に加え、近年では運転手の不足も大きな要因だという◆影響は大都市にも及ぶ。観光客の利用が多い京都の市バスは人件費削減のため、車両の半数の運行を民間バス会社6社に委託してきた。しかし、うち2社が委託運行から撤退や縮小を表明した◆自分の会社だけでも人手不足なのに、市バスまで手が回らない、というのが実情のようだ。京都市は路線の運行を直営化するなどの対応を迫られ、今後10年間で100億円の赤字を背負う恐れがあるという◆国土交通省の調べでは、全国のバス事業者の約8割が運転手の不足を感じているそうだ。改善されつつあるとはいえ、運転手の年収は全職業の平均より低く、拘束時間も長い。就職しても4年で半数が辞めてしまうという統計もある◆バス路線の維持は地域社会の存続に欠かせない。運転手の待遇改善を含め、公共交通機関をどう残すのか、広い視点からの対応が迫られている。(千)

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