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2021年10月13日

【主張】ブルーカーボン CO2吸収の手法として活用を

沿岸域に生息する海草や藻類などの海洋生物に吸収・貯留された二酸化炭素(CO2)を「ブルーカーボン」と呼ぶ。

国土交通省は7日、ブルーカーボンに関する有識者検討会で今後の活用策について議論をスタートさせた。具体的には、CO2の削減分を排出権として取引できる制度の構築をめざす。地球温暖化対策の手法として活用を進めていきたい。

ブルーカーボンは2009年に国連環境計画(UNEP)が名付け、CO2吸収源の選択肢として示して以来、各国で活用されている。

日本は今年、50年に温室効果ガスの排出を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」の実現と、30年度の温室効果ガス排出量を13年度比で46%削減する新たな目標を決定した。目標達成にはCO2の吸収源の強化が欠かせない。

この点でブルーカーボンの活用は、四方を海に囲まれ、海岸線の長さが世界第6位という日本の強みを生かすことができる。海草などの群落である藻場の造成を進めれば、30年時点のブルーカーボンは、森林などを含めたCO2吸収量全体の約2割を占めるとの試算もある。

このため公明党は、今年5月に政府に提出した提言でブルーカーボンの活用を訴えている。新たな吸収源対策として国を挙げて力を入れてもらいたい。

一部の自治体では、先進的な取り組みが進んでいる。

横浜市は、14年にブルーカーボンを対象にした国内初の排出量取引制度を創設した。CO2の吸収・削減の効果を企業や団体間で売買しているほか、藻場の保全活動を通した市民の交流、観光客や物流の増加による経済効果も生み出している。

政府は、こうした事例も参考に検討を進めてほしい。

ブルーカーボンの活用を全国で進めるには課題もある。

一つは、CO2の吸収量に対する売買の評価方法の確立だ。政府は今後、全国の港湾で海藻などのCO2吸収量を調査する。官民が取り組みやすい制度づくりを求めたい。

また、藻場面積の把握や藻場を造成する技術開発を急ぐとともに、ブルーカーボンに対する国民の認知度をアップさせることも必要だ。

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