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自公結束し期待に応える
自民新総裁に岸田氏が選出
連立政権合意 速やかに
記者団に山口代表
菅義偉首相の後継を選ぶ自民党総裁選は29日午後、投開票され、岸田文雄前政務調査会長(64)が決選投票で河野太郎規制改革担当相(58)を破り、第27代総裁に選出された。岸田氏は10月4日召集の臨時国会の冒頭、第100代首相に指名される見通し。岸田氏の総裁選出を受け、公明党の山口那津男代表は29日夕、国会内で記者団に対し、「自民党の新しい執行部と連立政権合意を速やかに結びたい。自公が結束して衆院選に臨み、必ずや勝利して国民の期待に応えていく」と力説した。山口代表の発言は大要、次の通り。
一、岸田新総裁の誕生を心からお祝い申し上げたい。今後の政治を展望して決められる自民党の新しい執行部と共に、公明党と自民党で連立政権合意を速やかに結んだ上で、臨時国会に臨みたい。
一、連立政権合意は、これから直面する課題や未来を展望し、国民の期待に応えていく重要な方向性を示すものになる。国民が政権を選択できる指標にもなる。連立政権合意を示した上で、自公が結束して次期衆院選に臨み、必ずや勝利して国民の期待に応えていきたい。
一、(岸田新総裁に政策面で期待することについて)新たな政治をめざす意欲を示し、政策の大きな柱立ても示している。よく協議し、相談しながら力を合わせて国民の期待に応えたい。菅首相の下、1年間で数多くの実績を生み出すことができた。また、将来にわたる方向性を示した部分もある。それをしっかり引き継いでいく役割もあると思う。
一、岸田氏ならではの取り組みもあると思う。岸田氏は「特技は人の話をしっかり聞くことだ」と話しているので、話し合いを尽くして合意を固め、力を合わせて取り組んでいきたい。
一、(岸田氏が掲げた数十兆円規模の追加経済対策について)意欲的な経済対策の方向を掲げている。公明党と方向性が異なることはないと思うが、これから具体策について話を聞き、また公明党の主張も聞いてもらいながら、最終的に合意をつくって国民の期待に応えたい。
「数十兆円規模の経済対策」
次期衆院選、与党で過半数めざす
岸田氏が表明
自民党の岸田文雄新総裁は29日、自民党本部で就任記者会見を行い、「年内に数十兆円規模の経済対策を策定する。幅広い皆さんの所得、給与を引き上げる経済政策を取っていきたい」と表明した。
さらに「その先に新しい資本主義を構築していきたい。今こそ成長と分配の好循環を実現し、全国津々浦々に成長の果実をしっかり届けていきたい」と述べ、格差是正に取り組む方針を示した。
一方、次期衆院選の意義に関しては、「政権選択選挙であり、自公政権を選んでいただけるのか、野党政権を選ぶのかを決める選挙だ」との認識を表明。また、衆院選の勝敗ラインについては、「与党で過半数の獲得だと思っている」と述べた。