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2021年9月27日

【主張】性犯罪の見直し 被害者の視点で議論を深めたい

「時代が変わった思いがした」――2017年施行の改正刑法に対する性犯罪被害者からの評価の声だ。明治以来の強姦罪を強制性交等罪に置き換えるなど、変化を続ける性犯罪への対応を進めた。

この改正刑法のさらなる見直し論議が今月から始まる。上司や先生など地位を悪用した性犯罪処罰の是非などがテーマとなる。被害者の視点で議論を深めてほしい。

公明党は性犯罪被害者とその支援団体から昨年5月、深刻な現状について聞いた。

被害者の当事者団体「スプリング」からは、地位や関係性を悪用した性犯罪では、強制わいせつ罪や強制性交等罪の成立要件となっている暴行・脅迫がなくても被害に遭ってしまうことや、そもそも性犯罪では、暴行・脅迫がなくても、ショック状態で動きが取れなくなることも多いことが報告された。

公明党はこうした声を性犯罪対策強化の提言としてまとめ昨年6月に政府に提出。これを受け法務省も検討を本格化させて論点を整理し、今月16日、上川陽子法相が法制審議会に改正を諮問した。諮問内容には公明党の提言も反映されている。

諮問の中には、部下や生徒など弱い立場にある人を守るため、地位・関係性を悪用した加害者を処罰できる規定の創設が入った。

また、暴行・脅迫を強制わいせつ罪や強制性交等罪の要件として残すべきかどうかも議論される。これについて被害者やその支援団体は、暴行・脅迫を要件から外し、同意のない強制性交を処罰するための不同意性交罪の創設を求めている。

こうした犯罪成立の要件に関わる論点は、厳格な法律論議が要請され、法務省の検討でも明快な結論は出されなかった。確かに、地位・関係性といっても、どのように類型化するのか、また、同意の有無も内心の問題であり、どう立証するかは難しい問題だ。刑罰を科す以上、明確な要件が必要で、曖昧さが残ると冤罪を生みかねない。

一方で、性犯罪の現実から離れた法律論では見直し論議として不十分だ。「性犯罪は一つでも多すぎる」という言葉もある。被害者の人権を重視した議論が期待される。

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