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地域のために“一人”議会で奮闘してます
市町村議会で“一人”奮闘する公明党女性議員を紹介します。今回は、山梨県上野原市の遠藤美智子議員と奈良県斑鳩町の奥村容子議員です。
防災意識高める「講演会」推進
山梨・上野原市 遠藤美智子 議員
党員の小俣さん(中)、落合さん(左)から困り事などを聞く遠藤議員
山梨県の最東部にあり、四方が山に囲まれている上野原市。河岸段丘による起伏が激しいこの地で、遠藤美智子議員は、地域のために奔走している。
初当選は2015年1月。防災対策を進めようと、16年12月に防災士の資格を取得した。以来、地域防災リーダーとして防災対策に尽力するとともに、市民の防災意識向上を図るため、市が実施している「防災講演会」を後押しし、これまで地元の自治会においても3回開催された。市の避難所で、パーティションをはじめ、授乳や着替えに使えるテント「プライベートルーム」も備蓄品に加えた。
一方、同市の高齢化率は37%と高く、健康寿命延伸に向けての施策にも力を入れている。認知症サポーター養成講座や「いきいき百歳体操」の開催、介護予防ボランティアポイント事業などをカタチにしてきた。
このほか「発達の課題などを早期に発見するため、5歳児健診を実施してほしい」との要望を受け、15年12月定例会などで導入を提案。その結果、16年から実施された。さらに「子育て世代包括支援センター」の創設、防災公園への遊具設置などを推進した。
党員の小俣清子さん、落合通子さんは「地域の課題解決に向け、よく動いてくれる頼もしい存在」と口をそろえる。
またSNS(会員制交流サイト)を積極的に活用し、日々の活動をフェイスブックやツイッターなどでほぼ毎日発信している。
「誰一人取り残さない社会の実現めざす」と遠藤議員はきょうも地域を走る。
就学援助の前倒し支給を実現
奈良・斑鳩町 奥村容子 議員
地域の課題や党勢拡大について党員の副島さん(左)と語り合う奥村議員
奈良県の北西部に位置する斑鳩町。人口は約2万8000人で、世界文化遺産に登録されている法隆寺など歴史的建築物が立ち並ぶ。この町で奮闘しているのが奥村容子議員だ。
高齢者福祉施設に約20年間勤務し、施設長も経験。2015年の統一地方選で初当選して以来、一人に寄り添い、現場の声を町政に反映させてきた。認知症を早期発見し、家族や本人の支援につなげるため、簡易的にチェックできるサイトを導入したほか、通学路のグリーンベルト設置や歩道の段差解消も実らせた。「いずれも出発点は地域の一人の声でした」と奥村議員は振り返る。
一方、子育て支援にも全力を挙げる。横のつながりが希薄な母親が孤立しないよう、子育て情報を提供するアプリを導入。経済的に苦しい家庭が、子どもの小中学校入学前にランドセルなどの購入で多額のお金を用意しなくても済むように、義務教育の「就学援助」を入学前に前倒して支給するよう訴え、実現した。奥村議員自身、一人で2人の子どもを育てる苦労を経験してきただけに、思いは人一倍強い。
受けた相談には、迅速に対応し、進捗状況が芳しくなくとも、途中経過を逐一報告するよう心掛ける。そうした姿に信頼が集まっている。党員の副島千恵子さんは「奥村議員のおかげで地域に党理解の輪が着実に広がっています」と語る。
「子どもから高齢者まで笑顔があふれるまちづくりに全力を尽くす」と奥村議員。感謝を胸に、きょうも一人の元へと足を運ぶ。