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2021年9月8日

【主張】内水氾濫への備え ハザードマップの作製・周知を

想定外の豪雨が毎年のように列島各地を襲っている。特に近年、頻発しているのが「内水氾濫」による被害だ。

内水氾濫は、下水道などの排水能力を超える大雨が降り、水が市街地にあふれ出す現象である。標高の低い場所で起きやすく、コンクリート舗装が進む都市部でも雨水が地面に浸透しにくいために、発生リスクが高まっている。

先月には、豪雨に見舞われた福岡県久留米市や佐賀県武雄市などで内水氾濫による浸水、冠水被害が相次いだばかりだ。災害は、もはや万が一の事態ではないとの認識に立ち、一人一人が事前の準備を怠らないようにしたい。

国土交通省によると、2010年から19年までの内水氾濫による浸水被害は約23万4000棟に及び、水害による浸水棟数の約53%を占めている。同じ時期の内水氾濫の被害額は約1兆1800億円で、河川堤防の破堤や越水による外水氾濫の被害額の約1.4倍である。

にもかかわらず、内水氾濫に備えたハザードマップ(災害予測地図)の作製が進んでいない。下水道による浸水対策を実施している全国1071市区町村のうち、ハザードマップを作製しているのは、20年末時点で約4割にとどまっている。

ハザードマップには、内水氾濫のほかにも洪水や津波、土砂災害などに備えたものがある。いずれも自宅や勤務先のある地域に、どれくらい災害発生リスクがあるかを知らせ、早めの避難行動につなげる重要な役割を持つ。

内水氾濫に備えたハザードマップが未整備である自治体は作製を急ぎ、住民への周知に努めてほしい。

国による後押しも欠かせない。ハザードマップを作製する過程では、浸水シミュレーションを行うなど時間や人手、コスト面での負担が伴う。国は簡易シミュレーションの方法を示して作製を促しているが、財政的な支援も拡充してはどうか。

公明党の山口那津男代表は2日の党中央幹事会で、内水氾濫に備えたハザードマップの整備などに国を挙げて取り組むよう訴えた。下水道の整備による排水能力の向上などハード面の強化と併せ、しっかり進めるべきである。

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