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2021年9月6日

【主張】小型武器の非合法取引 根絶へATT加盟国の増加重要

通常兵器の輸出入や仲介取引といった移転を規制する武器貿易条約(ATT)。その実施状況などを見直す第7回締約国会議が、先月30日から今月3日までの日程で、スイスのジュネーブで開かれた。

ATTは、▽戦車や戦闘機、軍艦などの重兵器▽1人で持ち運び、使用できる拳銃や自動小銃などの小型武器▽重機関銃など数人で運搬し、使用する軽兵器――を規制対象としている。

これらの通常兵器が、移転先で大量虐殺などに使われることがあらかじめ分かっている場合の輸出入を禁じるための法整備を締約国に義務付けており、紛争の助長や悪化の防止という観点からも非常に重要な条約だ。ATTの締約国は現在、日本を含む110カ国に上る。

今回の会議は「小型武器と軽兵器の非合法取引の根絶」を主要な議題とした。その実現に向けた国際的な取り組みを促す「国連小型武器行動計画」が採択されてから、今年でちょうど20年という節目を踏まえてのことである。

特に、小型武器は安価であり、子どもでも簡単に扱えることから世界中に大量に出回っており、国連は、10億丁を超えるとの推計を示している。また、紛争や犯罪などを含む、あらゆる暴力による死者の半数が小型武器の使用によるもので、その数は年間20万人以上である。さらに、世界中に流通している小型武器の3分の2は、非合法取引により各国の政府軍や警察以外の人たちの手に渡っている。

今回の会議は、小型武器と軽兵器の非合法取引を根絶する取り組みの強化などを訴える最終報告書を採択して、閉幕した。ただ、小型武器と軽兵器の移転を厳格に規制する法制度を整備した国が増えなければ、そうしたルールのない国を介した非合法取引はなくならない。そのため、ATT締約国の一層の増加が求められる。

残念ながら、アジア地域の多くの国がATTに未加盟だ。この状況を深刻視し、日本は、オーストラリアやニュージーランドなどと共同で、ATT加盟国の増加を促進する「アジア太平洋普遍化ラウンドテーブル」を6月に開催した。引き続き、こうした取り組みを日本が主導したい。

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