公明党トップ / ニュース / p186636

ニュース

2021年9月4日

【主張】福島の帰還困難区域 20年代の解除、必ず実現せよ

政府は、東京電力福島第1原発事故に伴う福島県内の帰還困難区域のうち、避難指示解除の見通しが立っていない地域について、2020年代に希望者全員が帰還できるよう解除する基本方針を正式決定した。

 これは地元の強い要請を受け、7月20日に自民、公明両党の東日本大震災復興加速化本部が政府に行った提言を反映したものであり、評価したい。

 基本方針は、国や自治体が住民の帰還に関する意向を個別調査し、その上で放射性物質の除染作業の実施と同時に、生活に必要なインフラ整備も進める。除染などに必要となる費用は全額国費で負担する。

 帰還困難区域は福島県の双葉町など7市町村にまたがり、総面積は約337平方キロメートルに及ぶ。

 このうち8%に当たる約27・5平方キロメートルが既に特定復興再生拠点区域(復興拠点)に認定され、来年、再来年の避難指示解除が予定されている。

 しかし、それ以外の帰還困難区域については解除のめどが付いていなかっただけに、今回の方針決定の意義は大きい。帰還までの時間軸を示した以上、政府は責任を強く自覚して方針の遂行に全力を挙げねばならない。

 東日本大震災の発災から10年以上が経過している。既に避難先で生活基盤を整えた住民もおり、帰還の判断に悩むケースもあろう。国や自治体が今後、複数回にわたって実施する帰還の意向調査では、住民の思いを丁寧に聞き取ってもらいたい。

 住民の帰還を進める上で欠かせないのは、地域経済の振興である。

 政府は現在、最先端の産業を集積する国家プロジェクト「福島イノベーション・コースト構想」を推進している。原発事故で甚大な被害を受けた浜通り地域を中心にロボット関連などの企業進出が活発化していることは明るい話題だ。

 また7月には、福島県内12市町村に県外から移住する人を対象に最大200万円を支給する国の事業が始まった。こうした取り組みを一段と進め、地域活性化につなげたい。

公明新聞のお申し込み

公明新聞は、激しく移り変わる社会・政治の動きを的確にとらえ、読者の目線でわかりやすく伝えてまいります。

定期購読はこちらから

ソーシャルメディア