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2021年8月27日

【主張】半導体不足 コロナ関連の医療機器にも影響

あらゆる電子機器に欠かせない部品の半導体不足が深刻だ。その確保に向けた取り組みに本腰を入れるべきだ。

新型コロナウイルスの感染拡大で外出の自粛が求められ、自宅で過ごす時間が増えたことにより、パソコンなどの需要が急増したことと、中国で、電気自動車(EV)をはじめとする新車の増産が顕著になったことが主な理由で、日本を含む各国で半導体が足りなくなっているのだ。

ほぼ全ての電子機器に組み込まれている半導体のマイクロコンピューター(マイコン)は、制御に関わる電子機器の“頭脳”だ。膨大な計算を素早くできるロジック半導体は、マイコンよりも処理が速く、現在、電子機器の中核的な部品となっている。このほか、データ保存に関連するメモリ半導体や、光や温度などを検知するセンサー半導体、高い電圧や強い電流でも電子機器が壊れないようにするパワー半導体などがある。

これらの半導体不足が、コロナ禍で急増している自宅療養者の命綱となる医療機器の生産も難しくさせている。

例えば、呼吸困難になったコロナ患者が濃縮した酸素を吸うための酸素濃縮器。その国内シェアの3割以上を占める大手医療機器メーカーは、マイコン不足のため、先月中旬から酸素濃縮器の生産を一部停止した。

また、指に装着して血中の酸素濃度を測ることで、コロナ患者の重症化の兆候を簡単に把握できるパルスオキシメーターも、半導体不足の影響で高まる需要に供給が追い付かなくなっている。

政府は、国内の半導体生産の現状が壊滅的な状況にあることを真摯に反省すべきだろう。1988年の時点で、世界の半導体シェアの50%を占めていた日本であるが、2019年には10%に急落。経済産業省によると、30年には、ほぼ0%になるという。

政府は6月に、食料やエネルギーと同様に“死活的なもの”となった半導体を確保する国家戦略をまとめた。今の日本では作れない、世界最先端の半導体製造技術を持つ台湾などの企業を誘致するため、これまでにない規模で投資を進めるという。他国の力も呼び込み、半導体の確保に全力を挙げるべきだ。

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