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コラム「北斗七星」
台風シーズンを迎えた。災害法制が整えられ土砂災害、流域治水対策が進む。防災・減災を社会に根付かせると同時に、災害を「わがこと」と捉える「当事者意識」の醸成が急がれよう◆一方、19世紀フランスの思想家トクヴィルは民主主義を深める上で有権者の当事者意識向上の重要性を説いた。これらを研究する識者による『民主主義とは何か』(宇野重規著、講談社)の結びに「何を信じるべきか」という項がある◆その一つが「参加を通じての当事者意識」だ。一般的に、自分のなすべき仕事、大切な事柄と思えてはじめて自ら行動する動機が生まれるという。「身の回りのことから、環境問題など人類全体の問題にまで、生き生きした当事者意識を持ちたい」「民主主義とは、そのためにある」と◆『公明』9月号に政治評論家・森田実氏の論考「国づくりに不可欠な公明党の政策実現力」が寄せられた。公明党が国民の真の願いや要求を的確に政策にまとめてきた結果、政策推進の面で第一党的役割を果たしていると分析する◆結党以来、貫かれる人間主義や現場第一主義は党是でもある。議員や党員、支持者がキャッチした要望は何一つ蔑ろにしない。この姿勢の堅持自体が「当事者意識」ではないか。新たな衆望を担い、共感と支持の輪をさらに広げていきたい。(照)