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骨髄ドナー支援に「涙あふれた」
佐賀・唐津市
金高さん(左)と骨髄ドナー支援制度の導入を喜び合う宮本市議(中)ら
「骨髄ドナーへの支援が始まると聞いて涙があふれました」――。佐賀県唐津市に住む金高美和さんは、公明党の宮本悦子市議に心境を語った。
2013年6月、金高さんの長男(当時10歳)は医師から急性骨髄性白血病と告げられた。その後、奇跡的に骨髄移植に必要なドナーが見つかり手術を受けた。回復の兆しが見えたのもつかの間、再発を繰り返す。最後まで病魔と闘い、15年5月19日、12歳という若さで亡くなった。
息子への骨髄移植が決まった際、金高さんはドナーへ感謝の気持ちを一度だけ手紙で届けた。「息子が元気になればもう一度手紙を書こう」。そう決めていたが願いはかなわなかった。
「医療技術が発展してもドナーがいなければ、救えない命がある」。ドナーに対する感謝の思いが消えることはなかった。金高さんは今年2月、知人の渡辺妙子さんの紹介で宮本市議と懇談。その際、宮本市議に骨髄提供者への支援制度の導入を要望した。
宮本市議は早速、今年3月の定例議会で訴えた。「骨髄提供には7日程度の入院が必要だが、支援が充実していないため、ドナーが提供を諦める場合がある」。ドナー休暇制度の導入を求めた結果、市側から前向きな答弁を得た。市は今秋の導入をめざし、骨髄提供者への休業補償や交通費を補助する支援金の制度づくりを進めている。
その進捗状況を宮本市議から聞きながら、金高さんは目に涙を浮かべていた。「提供者の負担を減らしてくれてありがとう。さすが公明党ですね」