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2021年7月31日

コラム「北斗七星」

お家芸・柔道の復活に沸いた。それだけに、メダルを逃した向翔一郎選手(男子90キロ級)の心中を思うと苦しい。カメラを前に関係者への謝意を述べたが、控室では号泣したという◆井上康生監督の大激励に、この9年間、男子柔道界が歩んだ道のりが凝縮されていたように思う。「必ず、おまえに金メダルを団体で取らせて帰らせる」。選手に寄り添い、くすぶる闘争心を燃え上がらせ、共に勝ちを探る。そんな指導法だ◆かつて、金メダルを逃した選手の表彰式に指導陣が参加せず、引き揚げることもあったと聞く。練習は「『いかにきつく、苦しいことをするか』という根性論が支配的だった」(井上康生『改革』)。やがて、日本の柔道は研究し尽くされ、パワーで勝る外国勢に抜かれた。ロンドン五輪(2012年)では、ついに金ゼロの屈辱を味わう◆同年、再建を託され井上監督が掲げたテーマは「総合力」。外国選手のデータを徹底分析し、審判の癖を調べ上げた。効率性を追求する一方、サンボなど海外格闘技を研究。肉体づくりやトレーニングの座学も重視した。執念と緻密な努力で、勝つべくして勝ったのだ◆きょう、井上監督が「金を取らせる」と誓った新種目、男女混合団体戦。頑張れ、日本! 五輪選手たちの姿に、こんなにも涙腺が緩んだ夏はない。(也)

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