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再生医療研究 宇宙で成果
微少重力下でiPS細胞培養
党部会で野口飛行士が報告
党部会で国際宇宙ステーションでの任務を終え帰還報告する野口氏(右端)=29日 衆院第2議員会館
公明党の文部科学部会(部会長=浮島智子衆院議員)などは29日、衆院第2議員会館で合同会議を開き、国際宇宙ステーション(ISS)での長期滞在を終え、5月に地球に帰還した宇宙飛行士の野口聡一氏から報告を受けた。山口那津男代表らが出席した。
野口氏は、ISSでの任務に関して、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使った再生医療研究の実験に取り組んだことなどを報告した。
実験について、水溶液の中で同細胞を培養した場合、通常の重力下では水溶液が下にたまってしまう一方、宇宙空間の微少重力下では「真ん中のところでiPS細胞が3次元的に伸びていく様子をビデオで撮影できた」と述べ、地球では得られない成果を強調。培養した細胞を持ち帰り、研究が続いているとして「これからが楽しみな分野だ」と語った。
山口代表は人類全体に貢献する再生医療研究の前進などを踏まえ「今回の宇宙での活動は大きな意味があったのではないか」と述べ、野口氏をねぎらった。