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2021年7月27日

【主張】ESG投資 一層の拡大へ国際基準づくりを

環境対策など社会課題への貢献を重視して企業に投資するESG投資が世界的に拡大している。この流れを加速させたい。

国際団体「世界持続可能投資連合」(GSIA)が19日に公表した調査結果によると、米国や欧州、日本、カナダなど世界主要5地域の2020年時点のESG投資額は合計で35.3兆ドル(約3900兆円)に上り、18年比で15%増加した。

なぜ伸びているのか。投資家は企業の営業利益など短期的な財務情報を基に投資先を選ぶことが多い。

しかし近年、気候変動対策など息の長い企業活動に投資した方が、長期的に安定した利益が見込めるとの認識が広がりつつある。

実際、温暖化が進めば食料不足や自然災害の頻発で経済の基盤が崩れ、投資活動が成立しなくなる恐れがある。

また、コロナ後を見据え、各国政府が脱炭素社会への取り組みを強化していることもESG投資の伸びにつながっている。

ここで注目したいのは欧州の動きである。

今回の発表では、米国などが4割以上の大幅増となる一方、欧州は13%減少した。実態を伴わない企業への投資を排除するため、基準を厳格化したことが要因とみられる。

欧州では企業のイメージアップのため、実際は取り組んでいないのに広告などで環境保護に熱心であるかのように見せる「グリーンウォッシング」がまん延し、資金が本来使われるべきところに十分行き渡っていないという。

これを放置すれば、民間企業の協力が欠かせない国連の持続可能な開発目標(SDGs)の障害にもなりかねない。

ESG投資を本来の趣旨に沿って拡大させていくには、国際的な評価基準づくりが欠かせない。そのための論議を日本政府が主導してほしい。

日本のESG投資額は2.9兆ドル(約310兆円)で18年比34%の増加だった。公明党の訴えもあり、政府がESG投資の環境整備を進めてきた結果と言えよう。

ただ、運用資産全体に占める割合は24%と欧米と比べて低い。ESG投資の拡大を、政府はさらに後押しする必要がある。

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