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2021年7月22日

【主張】SDGs 飢餓対策の遅れ、コロナ禍で深刻

2030年までを達成期限とする「持続可能な開発目標」(SDGs)は、全ての国連加盟国が共有する国際目標である。その実現に向けた取り組みの現状について、各国が報告する国連の会合が13日から15日まで開かれた。

この会合で、国連のグテレス事務総長は「われわれは目標から遠ざかっている」と述べ、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響で、30年までの達成が困難になっているとの認識を示した。

グテレス事務総長の指摘通り、まずは、各国が新型コロナのワクチン接種を加速させることが、SDGsの達成に向けた取り組みを再び軌道に乗せる近道にもなる。全世界に公平にワクチンを供給する国際枠組み「COVAXファシリティー」を通じて、途上国がワクチンを確保できるようにするための支援を、さらに進めていくことが重要だ。

SDGsの中でも、とりわけ達成が危ぶまれているのが「飢餓の撲滅」である。今回の会合に先立ち、国連世界食糧計画(WFP)などが12日に公表した報告書によると、20年の飢餓人口は最大で8億1100万人と推計され、19年の6億5000万人に比べ大幅に増加したという。地域別に見ると、アジアが4億1800万人と最も多く、次いで、アフリカが2億8200万人である。

東南アジアは、台風などの自然災害で、田畑や農作物が被害を受けることが多い。食料を保存するための設備も不足しており、生鮮食料品を腐らせてしまうことも少なくない。さらに、コロナ禍での人的移動の制限により、食料供給が難しくなっている。

こうした状況を改善するため、今、「食料システム」という新しい考え方が提唱されている。食料の生産だけでなく、保存や加工、輸送、消費、廃棄までを含む包括的な体制の構築を重視するものだ。国連は9月に、各国の首脳を集めて「食料システムサミット」を初めて開催する。

日本は19日、カンボジアやラオス、フィリピン、ベトナムなど東南アジアの6カ国と、食料システム体制の構築に向けた技術支援などを行う共同文書に合意した。アジアの「飢餓の撲滅」に向けた取り組みを日本が主導したい。

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