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2021年7月22日

コラム「北斗七星」

「つつがなくお過ごしください」。知人からの手紙につづられていた。定型文かもしれないがこの時節柄、平穏無事を願う気持ちが心に染みる。「つつが(恙)」は古来、病気や災難、憂いを意味する言葉として使われてきた◆明治時代、新潟、秋田、山形の農村で猛威を振るった風土病に「つつが」の語が冠された。ダニの一種、ツツガムシがもたらす「つつが虫病」だ。夏場、生息する田んぼや河原に入った人に発症し、高熱で多くの命が失われた。信濃川に阿賀野川、雄物川、最上川の流域では「つつが虫病」の退散を祈る石碑が今も残る◆この病は「オリエンティア・ツツガムシ」という病原体を持ったツツガムシの幼虫に吸着された際に感染。体長0.2ミリの幼虫は“死の虫”として恐れられた◆「つつが虫病」は戦後、米国で抗生物質が開発され、治療法が確立。さらに河川整備でツツガムシの生息地が少なくなり、新潟、秋田、山形の発生は激減した◆一方、山林開発などでツツガムシと人が接する機会が増え、「つつが虫病」は北海道を除く全国で発生。毎年300~500人が感染し、死者も出る。野山や川に近づく時は、刺されないよう素肌の露出にご注意を。帰宅後はすぐに入浴、衣類の洗濯でツツガムシを除去できる。「つつが」ない夏を過ごしたい。(川)

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