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コラム「北斗七星」
機嫌のいい状態を維持するのは難しい。連日の暑さだけでも気分は下がるし、通勤時、電車の中で他人のかばんがぶつかったり、ドア付近の人が動かず降りるのに苦労したり、ちょっとしたことで不機嫌になる。その状態を続けていると、周りの人に悪い影響を与えるという◆『不機嫌は罪である』(齋藤孝著)には、現代では「職業としての上機嫌」が求められていると強調する◆その上で「不機嫌をなおす七つの習慣」として、①自分の「普通」は不機嫌に見えると自覚する②情報を遮断して自分の時間を持つ③血流を意識して、こまめにからだをほぐす④「一定の状態」を保つのがプロだと意識する⑤「まずいな」と思ったら一呼吸入れる⑥ネガティブな感情は、表現物に乗せて洗い流す⑦人の不機嫌を見て、自分の不機嫌をなおせ――を挙げ、続けることで上機嫌の心と体にと。不機嫌な姿や言葉が多い現代だからこそ参考にしたい◆コロナ下での異例の東京五輪がきょう開幕する。山口那津男代表は「無観客で開催し、一部を有観客とするやり方を一つの五輪の歴史として後世に生かしてもらいたい」と語っている◆来月8日までアスリートたちの熱い闘いが繰り広げられる。不機嫌が上機嫌に変わるような日本選手の活躍を期待し、テレビなどで応援したい。(越)