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2021年7月24日

【主張】与党が震災10次提言 希望者全員の帰還、20年代に

東日本大震災の発災から10年以上の歳月を経ても、今なお深い喪失感と葛藤に苦しむ被災者がいる。その一人一人に、安心して生活できる環境を整え、希望を届けることは政治の責務である。

自民、公明の与党両党の復興加速化本部は20日、震災と東京電力福島第1原発事故からの復興に向けた第10次提言を菅義偉首相に提出した。

原発事故に伴う帰還困難区域は、福島県の双葉町など7市町村にまたがる約337平方キロメートル。このうち、約27.5平方キロメートルが「特定復興再生拠点区域」(復興拠点)に認定され、22、23年の避難指示解除が予定されている。

今回の提言の柱は、帰還困難区域のうちで避難指示解除のめどが立っていない復興拠点外の地域について、希望する全ての住民が2020年代に帰還できるよう求めたことだ。帰還に関する時間軸を明示したのは初めてで、大きな意義がある。

元の住まいで生活を再開したいと望む住民の思いは切実だ。提言では、復興拠点外の住民に対し、帰還の意向などを丁寧に把握して必要な箇所を除染した上で避難指示を解除するよう要請した。この方向性に沿い、国は早急に方針を具体化すべきである。

一方、復興拠点については、避難指示解除に向け、提言が指摘した除染やインフラ・生活環境の整備などの対応に万全を期してもらいたい。

さらに提言では、第1原発の放射性物質トリチウムを含む処理水を2年後をめどに希釈し海洋放出する方針を巡り、国が全責任を担い、万全の対策を講じるよう求めた。

国民からは、今も十分な理解を得られていない。特に漁業者の間には風評被害への強い懸念がある。海洋モニタリングなどによる安全性の担保や、風評対策などの説明、徹底した情報発信が不可欠だ。

このほか、需要減に伴う水産物の国による一時的な買い取りや、販路開拓などのための基金創設を提案したことも重要だ。漁業者や加工業者らをきちんと下支えする制度の構築を急ぐ必要がある。

今年度から始まった「第2期復興・創生期間」でも課題は山積している。「人間の復興」を果たすまで、政府は切れ目ない対応に徹するべきだ。

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