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2021年7月20日

「防災道の駅」全国展開へ

国交省が39カ所を初選定

道の駅が1991年に試験的に導入されてから今年で30年。国土交通省は6月11日、全国にある道の駅の中から、広域的な防災拠点機能を有する「防災道の駅」を39カ所選定した。自然災害が激甚化、頻発化する中、道の駅を広域的な防災拠点として活用する初の取り組みだ。今後、選定された道の駅に対し、防災機能の強化のための支援を重点的に行う。災害時に道の駅が果たす役割などについて解説する。

広域的な救援拠点に 今後100カ所めざし拡充

岩手県遠野市の「遠野風の丘」は、東日本大震災の時に被災地の救援、復旧に向かう自衛隊や消防隊、ボランティアの後方支援拠点としての機能を果たしたことで知られている。

今回の「防災道の駅」にも選ばれた。

大震災時の経験を生かし、現在では、非常用電源や衛星通信設備をはじめとした高度な防災機能が整備されている。

また、地域の拠点としても機能が充実しており、今年4月には施設をリニューアル。海産物など地元の名産品の販売などで、被災地の復興にも貢献している。

「防災道の駅」に選ばれた39カ所は、自治体が地域防災計画で広域的な防災拠点として位置付けている駅だ。

選定の要件は、建物の耐震化や非常用電源の設置のほか、2500平方メートル以上の駐車場を備えていることなどで、今後、電気や水の供給、通信機能、食料備蓄といった防災機能を重点的に交付金で支援する。

全国の道の駅が万全の防災機能を有しているわけではない。国交省は防災上、地域に偏りがないよう選定し、道の駅の機能を強化する。例えば、北海道天塩町の道の駅「てしお」は、広大な地域における貴重な防災拠点になることが期待されている。

赤羽一嘉国交相(公明党)は「防災道の駅」の選定を発表した記者会見で、「当面、各都道府県で1から2カ所程度、全国で約100カ所程度を『防災道の駅』として選定することを想定している。今後とも防災・減災に資する社会の実現ということで、この政策を進める」と意欲を示した。

多面的な機能の強化で地域のにぎわい創出も

道の駅は1991年に山口県などで試験的に導入され、93年に103駅が初めて登録された。現在は、1193駅まで登録が増え、30年で10倍以上になった。

当初、道の駅の役割は、主にドライバーの休憩や道路情報の発信などだった。その後、道の駅自体を観光地や地域活性化の拠点とする取り組みが全国で広まり、今では、地域住民も立ち寄る、“にぎわい”を創出する拠点としての機能を持つ駅が増えた。

国交省は現在、道の駅の機能強化に関し、2020~25年を「第3ステージ」と位置付け、広域的な防災拠点や幅広い世代が活躍できる地域センターのような役割を持たせようとしている。「防災道の駅」の選定も、こうした取り組みの一環として生まれた。

道の駅が、広域の防災拠点として注目されたのは、04年の新潟県中越地震の時だ。被災してインフラが寸断される中、地元の道の駅が一時避難所、炊き出しなどで活用されたほか、支援物資の集配基地、災害復旧車両の中継地として機能した。

11年の東日本大震災の際には、避難所、支援物資の支援拠点のほかにも、ボランティアの集結地として重要な役割を果たした。16年の熊本地震や18年の西日本豪雨でも機能を発揮したことは記憶に新しい。

 

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