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2021年6月21日

【主張】米ロ、核軍縮対話へ 世界の軍拡競争抑制に期待

スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)が14日に発表した報告書によると、米国、ロシア、英国、フランス、中国、インド、パキスタン、イスラエル、北朝鮮が保有する核弾頭の総数は、今年1月の時点で1万3080発に上る。

このうちの約9割を占める米ロが、核戦争を回避する意思をあらためて表明したことは極めて重要だ。

米国のバイデン大統領とロシアのプーチン大統領は16日の首脳会談で、両国の核軍縮のあり方について話し合う「戦略的安定対話」を開始することで合意した。首脳会談の共同声明には「核戦争に勝者はなく、核戦争は決して戦われてはならない」との文言が盛り込まれている。

これは、1985年11月の米国のレーガン大統領(当時)と、旧ソ連のゴルバチョフ書記長(同)との首脳会談の共同声明の文言と同じだ。冷戦末期、米ソ首脳が共有したこの認識が、両国の核軍拡競争を抑制する動きを加速させた。米ロは、両国が核軍縮を進める上での“原点”に立ち返ったと言えよう。

世界は今、核兵器を使う意思を示してこそ「核抑止」は機能すると言わんばかりに、核軍拡競争が過熱しているさなかにある。

象徴的なのは、米国のトランプ前政権が昨年2月、爆発力を抑えた「低出力」の核弾頭を、潜水艦から発射する弾道ミサイルに初めて搭載したことであろう。これに対抗しようと、ロシアも新型の核兵器開発に乗り出している。

SIPRIによると、核兵器保有各国が作戦部隊に配備した核弾頭の総数は、昨年1月の時点の3720発から、今年1月の時点では3825発に増加。このうち約2000発は、数分以内に発射可能な「高度警戒態勢」の下に置かれている。

最大の懸念は、中距離核戦力(INF)全廃条約の失効により、米ロの射程500~5500キロまでの核兵器開発や、その配備が野放しとなっている現状である。中距離のものに加え、射程500キロ以下の戦術核兵器も含めた、あらゆる種類の核兵器を減らすことで、まずは米ロが、核軍縮に向けたリーダーシップを発揮していくべきだ。

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