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コラム「北斗七星」
視力0・03、離島の村議会で24年間欠かさず議会質問を続けた公明党議員に触れたところ(10月30日付)、各地から「どちらの議員か」との問い合わせをいただいた。『議員の時代』(仮題)を執筆中という経営コンサルタント、斉藤邦泰さん(さいたま市在住)からは「本で紹介できれば」との手紙が届いた◆ある人物(故人)の功績を知り、議員の役割に刮目したのが執筆の動機と。「議会がしっかりした機能を」と考えている。冒頭の議員は、沖縄県座間味村の故・小嶺幸春議員だ◆小嶺さんは、1974年に初当選したが、初議会は、まともな論戦もなく閉会。村執行部と議員らが宴会に繰り出すありさまだった。宴たけなわで、小嶺さんはぶち上げた。「議員の務めは、議場での論戦ではないか」◆行く先々で聞いた島民の声を、大きな字で必死に書き留めた。新聞を読み上げるのは夫人の役目。質問回数は、北斗子が取材した時点で90回を超えていた。妊婦が流産し、出血多量で亡くなった時には、夜間に離発着できる急患輸送用ヘリポートの整備を力説。その後、施設が完成した◆議員としての活動に対し、小嶺さんは賞状や感謝状をもらったわけではない。村民の笑顔で十分だった。そんな地方議員が全国にいることが、公明党の誇りであり、強みである。(也)