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2021年6月1日

コラム「北斗七星」

メリル・ストリープ主演『ソフィーの選択』の一場面を思い出した。ファイザーの研究員という主人公の恋人が「ワクチン開発に成功した」と興奮して語る場面ではない。最近、無理な選択について考えさせられるのだ◆ソフィーは戦時中、前夫をナチスに殺され、息子・娘と共にアウシュビッツへ送られる。ガス室の前で言われた。「選択の権利を与えよう。子どものうち、どちらかを選べ」。選べるわけがない。必死に訴えるソフィーだが、ついに泣き叫ぶ幼い娘の手を放してしまう。彼女は生涯、贖罪から逃れられない◆「人の命より五輪か!」。池江璃花子選手を斬り付けた刃も、どれほど深く彼女を傷付けたことか。池江選手は「コメントは削除されても記憶には一生残る」と書き込んだ◆五輪を巡る議論が喧しい。山下泰裕JOC会長は「残念なのは『国民の安心安全を守るのか』『強引に大会を開催するのか』という二者択一に受け取られてしまったこと」(毎日)と語る。選択を迫る風潮は、国民の分断を招きかねない。ましてや、政治目的で反対を叫んでどうする◆国民を守り、五輪も成功させる。そこに英知と能力を結集する時だ。「息子(国民生活)も、娘(五輪)も!」。人生をかけて挑む選手たちの姿が、コロナ禍を乗り越える勇気と力になるはずだ。(也)

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