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コラム「北斗七星」
どんなスポーツにもルールがあるが、米国で誕生した野球には当初、カウントの「ストライク」も「ボール」もなかった。NHK「チコちゃんに叱られる」によると、その始まりは“審判の不満の声”だったという◆当時は、ピッチャーが下から投げた打ちやすい球をバッターが打つのが前提で、見送りは何度でもOK。しかし、一向に打たないバッターに業を煮やした審判が、「いい球だ。打て(ストライク)!」と宣告するようになった◆逆のことも起こった。打たれなければ負けないからと、悪球ばかり投げるピッチャーに、審判が「ズルい球(アンフェアボール)」と宣告。やがて、決着がつかない試合をなくすため、三振や四球という現在のようなルールが定められた◆人々が守るべきルールが必要なのはネット社会でも同じだろう。公明党青年委員会による「ボイス・アクション」の取材では、「ネットの誹謗中傷は根絶させる」という回答が多かった。「人ごととは思えない」という声に対策の必要性を痛感した◆ネット中傷対策の強化へ、公明党は改正プロバイダー(接続業者)責任制限法を推進。山口那津男代表は憲法記念日のメッセージで、「誹謗中傷を止め、損害を回復させる仕組みも整えなければならない」と。政治の審判である国民の声に全力で応えたい。(祐)