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2021年4月29日

来年の供給開始めざし、国産ワクチン 開発急げ

公明、首相に緊急要望 
最終治験へ支援強化を 
困難な場合の代替手段も探れ

菅首相(中央右)に緊急要望を申し入れる石井幹事長(左隣)ら=28日 首相官邸

公明党の新型コロナウイルス感染症対策本部長の石井啓一幹事長と竹内譲政務調査会長らは28日、首相官邸で菅義偉首相と会い、国産ワクチンを2022年にも供給できるよう、早期の開発と生産体制整備を強力に進めることを求める緊急要望を申し入れた。菅首相は理解を示し、「よく検討したい」と応じた。

主な内容

●大規模な最終段階の治験(第3相試験)のあり方について、国の財政支援も含めて早急に示すべき

●同治験への協力国との調整・交渉は、国が前面に立ち対応を。協力国への支援で政府開発援助(ODA)の活用も

●同治験が困難な事態に備え、医薬品の規制当局間での国際的な議論を主導し、代替手段の検討急げ

●希少疾患向け医薬品の条件付き早期承認制度をワクチンにも適用できるか検討を

 

緊急要望は、対策本部と同感染症ワクチン・治療薬開発推進プロジェクトチーム(座長=高木美智代衆院議員)、医療制度委員会(委員長=秋野公造参院議員)が、ワクチンの安全性や有効性を確認する初期段階の治験(第1相、第2相の臨床試験)を既に進めている国内製薬メーカー4社から聞き取りを行い、それを踏まえて取りまとめた。

席上、石井幹事長は「日本で特有の変異株ができた場合、それに効くワクチンを海外メーカーが作らないとなると日本にとって大変な問題だ」と強調。「医療の安全保障」などの観点から国産ワクチンの実用化を急ぐ必要性を力説した。

その上で、主に海外での実施が想定される大規模な最終段階の治験(第3相試験)について、同感染症の流行とワクチン接種が進む中で協力者に偽薬(プラセボ)使用への了解を得る必要があることに言及し、「実施困難になっているとの声が寄せられている」と報告。実施への支援強化などを訴えた。

要望では、第3相試験について、国の財政支援も含めて「どのように行うべきか早急に示す」よう求め、同試験への協力国との調整や交渉では「メーカー任せにすることなく、国が前面に立って対応すべき」と迫った。さらに、共同治験を支援するため、協力国に「政府開発援助(ODA)の活用も想定すべき」と提案した。

また、日本で変異株が発生した場合、そのためのワクチンを自国で製造する方針を明確にするよう主張。

変異株に対応したワクチンが早急に必要な場合など、第3相試験の実施が困難な事態への対応に関しては、医薬品の規制当局による国際的な議論を主導し、「第2相試験の強化と併せて、他の検証試験で代替できるか早急に検討を」と促した。

「早期承認」適用の検討早く

代替手段を巡っては、治験の実施が困難な希少疾患向け医薬品に適用されている条件付き早期承認制度を「ワクチンに適用できるか検討し、結論を早急に示すべき」と強調。検討に当たっては、ワクチンの有効性や安全性などをどう評価するかの国際的な議論を踏まえる必要性を指摘した。

このほか、ガラス瓶などの原材料・資材の確保と国内自給、副反応に関する知見の積み上げなどを要請した。接種を担う看護師ら人材の確保など、接種体制強化への取り組みなども求めた。

さらに、中長期的な視点では、危機管理のためのワクチン開発・生産基盤の確保に向け、新たな財源の確保などを提案した。

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