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取り組んでます 都道府県・政令市議が手記
現場の声をカタチにするため、奮闘している女性議員の手記を紹介します。今回は、盛月寿美・静岡県議、山本智子・大阪市議、山本真智子・北九州市議です。
ヘアドネーション普及に全力
静岡県 盛月寿美 議員
2011年4月に初当選して以来、金融機関に勤務していた経験を生かし、中小企業への支援に力を入れ、後継者不在の問題解決に向けた「事業承継資金」の創設を実現しました。さらに女性経営者団体と協力して、女性が後継者となれるよう、すでに始まっている「事業承継推進事業」「女性役職者育成セミナー事業」を推進。今後は、企業と求職者のマッチング支援などにも力を尽くしていきます。
ヘルプマークの普及も進め、配布場所の拡充を図るとともに、さらなる周知に向け、今年4月には啓発漫画「心ちゃんのヘルプマーク教室」の配布も実現。その上で、心のバリアフリー実現に向け、「手助けしますよ」の意思表示のマーク(逆ヘルプマーク)の導入に取り組んでいます。
がん患者への支援や、がん教育の充実も推進しています。特に「ヘアドネーション」(髪の寄付)の普及をめざし、自らも4回目の髪の提供に挑戦中です。4歳の女の子をはじめ、たくさんの方が賛同してくださり「ヘアドネーションへの参加を通じて今まで消極的だった自分の殻を破れた」との声が寄せられました。温かい心の輪が広がる活動でもあると実感しています。
子宮頸がんワクチン、正しく理解を
大阪市 山本智子 議員
女性の健康を守るため、女性特有のがん対策に力を入れています。とりわけ、子宮頸がんは、罹患する年代のピークが年々下がり、低年齢化が指摘されています。市議会公明党と連携して推進し、子宮頸がんワクチン接種についての情報を提供するため、市は昨年6月、啓発用のポスターを作成、市立高校に掲示しました。ワクチン接種については、副反応も含め、正しく理解してもらうことが重要です。市民に対しても、ワクチンのことを知ってもらえるよう周知に努めます。
さらに、乳がん、子宮頸がんの早期発見には、検診受診率の向上が欠かせません。しかし、大阪市の受診率(2018年)は、乳がん24.3%、子宮頸がん22.4%と、目標の50%に届いていません。検診を受けやすい環境づくりに尽力していきます。
また、介護福祉士の経験を生かし、高齢者支援や認知症施策も推進しています。認知症になっても希望を持って生活していくには、家族や当事者を孤立させない支援が不可欠です。認知症カフェをはじめ、地域で交流できる場の創出に全力を挙げます。
市では、新型コロナの感染拡大に歯止めがかからない状態が続いています。その中で、生活や健康面などに不安を抱える人からの相談が数多く寄せられています。こうした声を行政に届けるため、今後も一人に寄り添いながら、走り抜いていきます。
就職氷河期世代の訪問支援などを拡充
北九州市 山本真智子 議員
市民相談などを通じて、核家族化や晩婚化を背景に、孤立する女性が多いと実感しています。私は、相談する場を失った母親を一人にさせないことが重要だとして、妊娠期から子育て期の切れ目ないサポートづくりを推進しています。
市は昨年9月、出産後の体調不良や、育児への不安を抱える母親を支援するため、産後1年以内の母親と赤ちゃんを対象に「産後ケア事業」を始めました。さらなる産後ケアの充実をはじめ、男性の育児休業取得の促進、継続的な待機児童ゼロに向けて注力します。
また、バブル崩壊後の不況で、非正規社員が多かった「就職氷河期世代」の支援も重要です。現場を回る中で、氷河期世代は、いまだ多くの人が不安定な生活を余儀なくされていると感じています。非正規から正規雇用への後押しとともに、専用相談窓口の周知やアウトリーチ(訪問支援)の充実などを進め、精神的なケアを含めた支援に全力を挙げます。そのほか、ひきこもり、不登校、DV(配偶者などからの暴力)、児童虐待防止の対策なども、推進していきます。
市議会公明党は、議会質問などを通じて再生可能エネルギーの普及を強力に推進し、市は現在、響灘沖で大規模な洋上風力発電事業を進めています。さらに、環境と経済が両立する「グリーン成長都市」にも選ばれました。環境対策にもしっかり取り組んでまいります。