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2021年4月10日

コラム「北斗七星」

長く厳しい冬を越え、北海道が誇る世界自然遺産「知床」にも遅い春がやって来る。本格的な観光シーズンを迎えるに当たり、近年、観光客による野生動物への餌やりが問題に◆雄大な自然の中、ヒグマが姿を見せればテンションも上がるだろう。車を止め、時には降り、盛んにシャッターを切る。立ち止まらせ、振り向かせようと食べ物を投げる。これらの行為は、ヒグマに「人は危害を加えない」と学習させ、人里に近づく要因をつくってしまう。その行き着く先は、“駆除”◆こうした状況に対応しようと、今国会に提出されているのが自然公園法改正案。国立・国定公園の一部地域で、野生動物に餌を与えることを禁じ、罰金の規定も。限られた人員で広大な地域を監視できるかなど課題はあるものの、法的根拠を得て抑止効果は高まると期待される◆札幌市内でヒグマの出没が相次いだ数年前、有識者は、「学校教育などで、生態や行動パターンといった基本的な知識を教えるべき」と指摘。知らず知らずの軽率な行動が動物たちを招き寄せ、結果として追い詰めることになってはならない◆一般的な動物園ですら、みだりに餌を与える人はいないはず。罰則の有無にかかわらず、貴重な野生動物との共生を顧みる必要があろう。「旅の恥はかき捨て」とはいかない。(武)

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