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2018年11月16日

【主張】ため池と豪雨対策 自治体と住民の情報共有さらに

全国に約20万カ所ある「ため池」。7月の西日本豪雨では決壊が相次ぎ下流域に甚大な被害をもたらした。住民の避難行動につながる取り組みを急ぐべきだ。

豪雨被害を踏まえて農林水産省は、「防災重点ため池」の再選定などを柱とした災害対策を発表した。

これまで国は、下流に住宅や公共施設が存在する場合などに「防災重点ため池」と認定し、全国約1万1000カ所で優先的に防災・減災対策を進めてきた。

しかし、西日本豪雨で決壊した32カ所のうち、認定されていたのは3カ所のみ。犠牲者が出た広島県内のため池も対象外で、ハザードマップ作成も進んでいなかった。

今回、農水省は認定基準を見直し、ため池からの距離が100メートル未満の浸水区域に家屋や公共施設があることや、一定の貯水量を有するなど具体的な基準を明示。決壊時に人的被害の恐れのあるため池を漏れなく認定できるようにした。

近年、集中豪雨が頻発し土砂災害が増えつつある中、対象を拡大する意義は大きい。

今後は都道府県が防災重点ため池の再選定を進めるが、農水省は「5万カ所を上回る可能性がある」としている。来年の梅雨前に作業を終えるよう努めてほしい。ため池が多い地域への人や予算の手当ても充実すべきではないか。

何よりも重要なのは、住民の迅速な避難につながる体制の強化である。

この点、今回の対策では、自治体などが全ての防災重点ため池に関し、データベースや浸水想定区域図、緊急連絡体制の整備を進めるとしている。地域・地区防災計画にも反映すべきだ。

既に国は民間企業と連携して、ため池の決壊危険度を瞬時に予測し、インターネットやメールで関係者に知らせる「ため池防災支援システム」を開発、来年度からの本格運用を予定している。また、山中でも太陽光発電で稼働し、画像の送信や水位を知らせる装置が開発されている。

こうした最新技術も活用し、自治体と住民の情報共有を進めたい。

もちろん、堤や土手の強化といったハード面の対策を進めることも不可欠である。

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