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2021年4月8日

【主張】イラン核合意 立て直しへ米国の復帰急ぐべき

イラン核合意の立て直しを急ぐべきだ。

イラン核合意は2015年7月、当時のオバマ政権下の米国、英国、フランス、ドイツ、中国、ロシアの6カ国とイランとの間で結ばれた。

核兵器の製造につながるウラン濃縮活動など、イランの核開発を大幅に制限し、国際原子力機関(IAEA)が必要と判断した、イラン国内の全ての施設を抜き打ちで査察できるようにする代わりに、イランに対する経済制裁を解除するという内容だ。

IAEAはイランが合意を順守していたと評価していたが、米国のトランプ前政権が一方的に離脱したことで、合意は機能不全に陥っている。

こうした中、米国のバイデン政権はイラン核合意に復帰する意向を表明。6カ国とイランは6日、米国の核合意への復帰を初めて協議した。協議では、米国のイランに対する制裁の解除や、イランの核開発の制限の進め方などについて、交渉を継続することで合意。米国、イランともに、建設的な議論ができたと評価していることは重要だ。

トランプ前政権は、イラン核合意には欠陥があると主張し、より強力な、新しい合意をめざすとしていた。ところが、そのような合意は達成できず、イランに対する経済制裁を強化するばかりで、イランの核開発を制限するための具体的な手だてを講じることはなかった。

実際、トランプ前政権による経済制裁に反発したイランは、核兵器の製造につながることが懸念されるウラン濃縮活動を再開。IAEAによる抜き打ち査察の受け入れも停止した。こうしたイランの姿勢は、中東地域に核軍拡競争をもたらしかねない。既に核兵器を保有していると見られているイスラエルに加え、サウジアラビアも、イランが核武装すれば、核兵器開発に乗り出す構えを見せている。

今年は、核兵器不拡散条約(NPT)の履行状況を見直す、5年に1度の再検討会議が開かれる。前回の再検討会議が決裂した直接的な原因は「中東非大量破壊兵器地帯構想」を巡る対立だ。今年の再検討会議を成功させて、国際的な核不拡散体制を強化するためにも、イラン核合意の立て直しが不可欠である。

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