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コラム「北斗七星」
25日、東京五輪の聖火リレーが福島県の楢葉町、広野町からスタートした。第1走者は2011年女子ワールドカップで優勝した、なでしこジャパンのメンバー16人、笑顔の出発だった◆新型コロナウイルスの感染拡大によって、史上初めて1年延期された東京五輪は、「スポーツと平和の祭典」にとどまらず、コロナ禍と闘う人類の連帯のシンボルとしての期待もかかる◆また、同時に、東日本大震災から10年の節目にあたり、復興を発信するという狙いもある。石井幹事長は、今年1月の衆院代表質問で「復興五輪の成功をめざすとともに、震災前を大きく上回る新しい東北の実現へ、政府は総力を挙げていくべき」と訴えた◆今大会では、競泳、柔道、レスリング、パラリンピックでは車いすテニス、競泳、陸上などでメダルに期待がかかる。主役である選手たちが安心してプレーできるよう、出入国の検査による水際対策や選手村・会場における場面ごとの3密回避など感染症対策を徹底して実施すべきだ◆聖火リレー公式アンバサダーを務める女優の石原さとみさんはリレーのスタートにあたり、「目標があると生きる希望になる」と語った。この東京五輪が、開催に向け、さまざまな目標を定めてきた人々の希望となるよう成功に全力を挙げたい。(正)