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【主張】米中間選挙 分断乗り越える契機となるか
米国の中間選挙の投開票が行われた。4年に1度の大統領選の、ちょうど「中間」の時期に実施される米連邦議会の上下両院議員などを選ぶ選挙だ。トランプ大統領が就任後、初めて有権者に審判される選挙であり、注目された。
結果は、大統領を擁する与党・共和党が上院で多数派を維持、下院では野党・民主党が過半数の議席を得た。上院と下院で多数派が異なる「ねじれ」状態となり、トランプ大統領は今後、難しい政権運営を迫られる。
だが、米国の歴史的に、中間選挙では与党が上下両院で議席を減らすことがほとんどであり、その意味では共和党は善戦したとも言える。
ただ、過去10年間で最も好調な成長率に加え、ほぼ半世紀ぶりの低失業率と、米経済は今、活況を見せており、共和党は上下両院で勝利してもおかしくない情勢にあった。
にもかかわらず、下院では民主党に敗れた。トランプ大統領の女性蔑視や人種差別的とも見なされる言動に、多くの有権者が嫌悪感を抱いていたことは間違いない。
例えば、トランプ大統領に反発する女性らの運動が活発化し、民主党の女性候補が約200人に上ったのに対して、共和党は59人だった。
ミネソタ州5区で、ソマリア系米国人の女性のイルハン・オマル民主党候補が共和党候補に圧勝し、イスラム教徒として米国史上初めて下院議員に選ばれたのは、象徴的な出来事であると言えよう。
トランプ大統領は対立軸を鮮明にするあまり、一方的に主張し、異なる意見を排除する傾向にある。結果、トランプ大統領の支持層と、反発する者との分断が進んでいる。
米国の民主主義の本質は「平等」にあると強調したのは、著名なフランスの政治思想家で、米国を現地視察したトクヴィルであるが、同時に「中庸な解決策」を見いだすことこそが、米国の民主主義の強みであるとも説いた。
中間選挙後、米国の民主主義が本来の長所を取り戻すことができるのか注視したい。
米CBSニュースの出口調査では、有権者の43%が医療保険改革が最重要課題だと答えている。トランプ政権は、医療問題を重視する民主党に歩み寄れるかが課題となる。









