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2021年3月5日

【主張】ネット中傷対策 投稿者の情報開示を容易に

インターネット上の誹謗中傷による被害を迅速に救済するための重要な法改正だ。

SNS(会員制交流サイト)などネット上で人権を侵害した投稿者の情報開示請求について定めた「プロバイダ責任制限法」の改正案が閣議決定された。

被害者が投稿者を速やかに特定して責任を問えるよう、情報開示の手続きを簡略化することが最大の柱だ。昨年6月に政府に申し入れた公明党の提言が反映されたことを評価したい。

ネット上の人権侵害は深刻化しており、総務省が運営する「違法・有害情報相談センター」に寄せられた相談件数は2019年度に約5200件に上り、10年度の約4倍に増えている。

昨年5月には、ネット上の誹謗中傷を苦にしていた女性プロレスラーが亡くなった。警察は自殺とみており、世間に大きな衝撃を与えた。こうした悲劇を繰り返してはならない。

人権侵害を救済する手段としては損害賠償請求などがあるが、相手を特定する必要がある。しかし、ネット上で誹謗中傷する投稿者の多くが匿名のため、SNSの事業者やネット接続業者(プロバイダー)に投稿者の情報開示を求めることになる。

ただ、個人情報保護などを理由に情報開示に応じないケースが多く、その場合は裁判所に訴訟を起こし業者側に情報開示を命令してもらわなければならない。投稿者を特定するまでの被害者の負担は極めて重いのが実情だ。

このため改正案では、被害者が情報開示を裁判所に申し立てれば、裁判所が投稿者の氏名や住所などの開示を業者側に命じることができるようにした。

被害者の泣き寝入りを防ぎ、被害を迅速に救済する上で、情報開示の手続きが容易になる意義は大きい。悪質な投稿を減らす効果も期待できよう。

ネット上の情報は瞬時に拡散するため、誹謗中傷の被害は深刻化しやすい。

法改正による被害者救済策の強化と同時に、ネットを利用する際のマナーやルールを身に付けるための啓発事業や教育が重要であることも、改めて指摘しておきたい。

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