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2021年3月1日

【主張】少年法改正案 18、19歳は“成人”でも更生重視

「来年4月から18、19歳は民法上の成人になるのだから、罪を犯せば大人として処罰するのは当然」

「18、19歳は過ちを犯しても立ち直りの可能性(可塑性)が高い。処罰よりも保護が大事」

この双方の意見を踏まえ、政府は18歳成人以降も18、19歳の更生が必要と判断、そのための特例を定めた少年法改正案を先月、閣議決定した。

「少年の健全育成」を目的とする少年法の中で明らかになった、18、19歳の可塑性の高さに注目した改正案であり評価できる。

これによって、18、19歳による事件は検察官ではなく、全て家庭裁判所に送致され、更生への道が開かれる。

その一方で、改正案は成人としての「権利・責任」の重視と、罪を犯しても守られる「保護・教育的処遇」とのバランスも取っている。

例えば、反社会性が著しい犯罪に対しては、保護ではなく成人と同じ刑事裁判で処罰するための手続き(いわゆる逆送)の範囲を広げた。

具体的には、現行法では「故意の犯罪行為で被害者を死亡させた」場合を原則逆送と定めているが、改正案は「死刑、無期または短期1年以上(法定刑の下限が1年以上の罪)の懲役・禁錮の罪」を追加した。

ただし、原則逆送の場合でも、家庭裁判所の調査の結果、犯行動機や犯行後の状況を考慮して保護処分の方を選択できる規定は残された。この規定によって殺人でも逆送されなかった例もある。「健全教育」の理念に基づく運用が可能となっている。

また、改正案は「ぐ犯」による保護の対象から18、19歳を除外した。「ぐ犯」とは「罪を犯す虞」のことで、犯罪でなくても、家に寄りつかなかったり、不道徳な人との交際や、いかがわしい場所への出入りなどがそれに当たる。

「ぐ犯」段階の保護で悪い人間関係を早期に断つことも期待できるが、自立した成人としての自覚が求められるため「ぐ犯」の保護から外した。

改正案は、民法上の成人である18、19歳を少年法の対象とする新しい時代をめざしている。少年法が築いてきた「健全育成」の成果をさらに積み上げていきたい。

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