公明党トップ / ニュース / p151288

ニュース

2021年3月1日

コラム「北斗七星」

電車でベビーカーに出合うと、ついのぞき込んでしまう。子どもと目が合う。自然に顔がゆるむ。手を振ったりする。喜んでくれると、その日が良い一日になりそうで心が弾む◆昨年秋の調査によると、ベビーカーマークについてたずねたところ、3分の2近くが、その意味を知らなかった。意外なほど知られていない。マークは大人が子どもを乗せて進んでいる姿を、青でかたどったもの◆さまざまな議論を経て2014年3月、国土交通省と鉄道・バス会社などは、原則としてベビーカーを折りたたまないで利用できることを決め、安心して利用できる場所や設備にこのマークを掲示している◆経験した方ならご存じだろうが、小さな子どもを連れての通勤や外出は、けっこう荷物が多い。ベビーカー、子どもを含めれば20キロ前後になる。なのに、ベビーカーをたたんで手に持って乗車しろというのは、男性でもきつい◆もう一つ気になるのは、電車やバスでのベビーカー利用について「反対」の意見が1割近くあることだ。いまだに、という感がある。幕末から明治にかけて日本を訪れた欧米人は、当時の日本人がたとえ貧しくとも子どもを大切にする様子を、驚きと好感を持って記録している。社会全体で子どもを育てる文化を、いま一度築きたいものだ。(繁)

公明新聞のお申し込み

公明新聞は、激しく移り変わる社会・政治の動きを的確にとらえ、読者の目線でわかりやすく伝えてまいります。

定期購読はこちらから

ソーシャルメディア