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多様な声を政策に
国会議員の手記
日々奮闘している公明党女性委員会(委員長=古屋範子副代表)の国会議員の活動手記を随時、紹介します。今回は、伊藤孝江、高瀬弘美の両参院議員です。
ヤングケアラーの問題に力注ぐ
党女性副委員長 伊藤孝江 参院議員
この1年、全国各地で開催されているウイメンズトーク。私が局長を務める党兵庫県女性局でも積極的に展開しています。
先日、地域の女性党員さんからの紹介で、地元議員が中心となり、ヤングケアラーの問題を研究されている大阪歯科大学の濱島淑恵准教授をお迎えし、活発な意見交換を行いました。
ヤングケアラーとは、難病や要介護、障がいなどで家族にケアを必要とする人がいる場合に、大人が担うようなケアの責任を引き受け、家事や家族の世話、介護、感情面のサポートなどを行っている18歳未満の子どものことです。
濱島先生による実態調査でも毎日、長時間、家族を介護し、重い役割を担っている生徒もいるとのことでした。ケアに携わることで家族の絆づくりなどプラス面がある一方で、過度なケアは、多忙や疲労により学業不振に陥るといったことにとどまらず、友人関係の行き詰まり、不登校、生活や衛生面の乱れなどが指摘されています。ヤングケアラーの多くは、周囲の大人に相談したくても相談できる方法を知りません。また、学校の教師や介護・福祉の専門家など身近にいる大人たちの多くが子どもの深刻な状況に気付かず、家族思いの子と捉えたり、よりケアに携わることを期待したりすることもあるとのことです。
目の前の家族のケアのために毎日を過ごすことに必死で、将来のことなど全く考えられない環境は子どもの人生に大きな影響を与え、美談で終わらせられない現実があります。大人たちがヤングケアラーの問題点を知り、子どもが周囲の大人に相談しやすい環境を整えることが支援の第一歩ではないでしょうか。実態に即した具体的な支援策を講じられるよう、ヤングケアラー支援に取り組みます。
妊娠・出産・子育ての安心に全力
党女性副委員長 高瀬弘美 参院議員
新型コロナウイルス感染症が国内で広がってから1年。昨年のこの時期、ドイツでミュンヘン安全保障会議に参加。「Gaviワクチンアライアンス」のセス・バークレーCEOとの会談やノルウェー首相との少人数の夕食会で、公明党は自国のみならず途上国も含め全ての国の人々の命を守る政策を進めていくことを強調しました。
現に公明党は政府に常に「国際協調」を求め、こうした強い後押しの結果、新型コロナワクチンを共同購入して低所得国にも供給する国際枠組み「COVAXファシリティー」へ日本が正式参加しました。国内でもいよいよワクチン接種が始まりましたが、引き続きワクチンをはじめ、命と健康を守る国際協力が進むよう求めてまいります。
また私事ですが、昨秋に男女の双子を出産。3歳の長男も含め現在、3人の育児をしています。これまでも公明党は多胎児支援に力を入れてきましたが、自分が当事者となることで想像をはるかに超えた多胎育児の困難さを実感しています。家族の支援状況にかかわらず、妊娠・出産・子育てが安心してできるように、産後ケアはもちろん、自治体によって大きな差がある子育て支援事業がより良いものとなるように、地方議員の皆さまと共に取り組みます。
子ども政策として、全国で生命を脅かす疾患を抱える子どもの小児緩和ケアの場である「こどもホスピス」を求める声があります。ホスピスと聞くと死を迎える場所のイメージですが、こどもホスピスが普及している諸外国では重い病気や障がいのある子どもだけでなく、その兄弟や家族を支え、豊かに生きるための温かい場所として機能しています。病児とその家族を社会で支える仕組みが全国に広がるように力を入れていきます。