ニュース
ワクチン接種開始から1週間
公明、各地で課題を調査
安心できる体制整備へ
稲津、北側、中野氏ら
新型コロナウイルスワクチンの国内接種開始から24日で1週間。約4万人の医療従事者を対象に先行接種が進んでいる。厚生労働省によると、22日午後5時時点、全国95病院で1万1934人が接種を受けた。安心できる接種体制の整備に向けて、公明党議員は各地で、接種事業を担う自治体や医療機関を調査している。一方、田村憲久厚労相は23日、テレビ番組で、接種に伴う副反応について「重いものが出た場合には早急に国民に情報開示をしていきたい」と述べ、接種への理解を求める考えを示した。
先行接種や今後の体制づくりなどで話を聴く稲津氏(右から2人目)=22日 北海道岩見沢市
公明党の稲津久衆院議員は22日、北海道岩見沢市にある北海道中央労災病院を訪れ、新型コロナウイルスワクチンの医療従事者向け先行接種の現状などについて大塚義紀院長から話を聴いた。地元市議が同行した。同病院では、19日から先行接種がスタートし、初日は24人が実施。今後、週2回のペースで順次進めていく。その後の高齢者をはじめ一般市民への対応については、院内にある講堂を会場として活用することを想定しており、大塚院長は、「効率的かつ“3密”を避けるよう工夫し、接種後15~30分程度で退室できる態勢を用意する」と説明した。
稲津氏は、医療従事者の日頃の献身に感謝を述べるとともに、「ワクチンの確保と安心の接種体制の確立をめざし、全力を尽くしていく」と語った。
市健康福祉局から準備状況などを聴く北側副代表(奥側)=22日 堺市
公明党の北側一雄副代表は22日、堺市役所を訪れ、新型コロナウイルスワクチンの接種に向けた準備状況や課題などについて市健康福祉局の担当者から話を聴いた。
隅野巧局長らは、接種状況を把握するための新たな「ワクチン接種記録システム」について国から詳細な仕様が示されておらず、市が管理する予防接種台帳とのデータ連携など必要なシステム改修に遅れが生じていると指摘。国が既に示しているワクチン接種円滑化システム(V―SYS)と同システムを統合させるなど、対応の改善を求めた。
北側副代表は「現場の実情を政府に届けていく」と語った。
この後、北側副代表は永藤英機市長とも懇談。この中で北側副代表は、集団接種会場において薬剤師もスタッフとして活用するよう提案し、永藤市長は前向きに検討する考えを示した。
市から接種体制に関する課題を聴く中野氏(右端)ら=22日 兵庫・尼崎市
公明党の中野洋昌衆院議員は22日、兵庫県尼崎市役所で、市新型コロナウイルス感染症対策室長の新家謙和保健部長らからワクチンの接種体制に関する課題を聴いた。眞田泰秀市議会党幹事長が同席した。
新家部長らは円滑な接種に向け、専用コールセンターの開設やクーポン券の発送など準備を進めているが、ワクチンの確保がいつになるか見通しが不透明であることから、明確なスケジュールが組みにくく、市民からの問い合わせへの回答にも苦慮していると説明。供給スケジュールを早期に示してもらい「市民に安心してもらるよう、正確な情報を早く伝えたい」と話した。
また、国が示すワクチン接種の単価が低いため、医療従事者の確保が難しいとも指摘した。
中野氏は「現場でスムーズな接種ができるよう、実情を国へ届け、後押ししていく」と語った。