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国会で進むバリアフリー
ネット中継で手話通訳
NHKテレビに字幕放送も
手話通訳が合成表示された参院本会議=1月 インターネット画面から撮影
国会のバリアフリー化が大きく前進!――。国民に開かれた国会をめざし、公明党が国会のバリアフリー化を力強く推進してきた結果、障がい者の国会へのアクセスが向上した。
その一つが国会中継のバリアフリー化だ。参院では、今国会から耳の不自由な人を対象に本会議のインターネット審議中継に手話通訳を導入した。国会地下にある放送用の施設内に撮影用ブースを設置。議場内の音声にあわせて手話通訳を行い、本会議場の映像とともに配信する。1月の菅義偉首相の施政方針演説から運用が開始され、その後の参院本会議代表質問でも配信された。
国会中継のバリアフリー化では、NHKテレビで放送する衆参本会議の「国会中継」に字幕が付与されていることも好評だ。テレビ視聴時に「字幕」の設定を「オン」にすると字幕が表示される。
公明党は2018年2月に聴覚障がい者団体などから、「国会で何が審議されているか分からず政治が遠い存在になってしまう」との切実な声を聴き、同年3月に政府に字幕放送の早期実現を提言。これを受け、同年10月、首相の所信表明演説から字幕が付与された。
一方、国会議事堂内のバリアフリー化に向けては、参院本会議場に車いすに座ったまま議員席から演壇に行くための長さ7メートル、幅80センチのスロープが新設。議場中央にある演壇に向かって両側に設置され、車いすなどでも登壇がしやすくなった。国会議事堂中央玄関脇などにも昇降機が設置される予定だ。
このほか参院では、大型車いすでも委員会室で傍聴ができるよう傍聴席の整備を進めた。
公明党バリアフリー施策推進プロジェクトチームの石川博崇座長(参院議員)は「多様な人の政治参加を後押しする国会のバリアフリー化は、民主主義の基盤強化にもつながる。今後も強力に推進していきたい」と語っている。
全日本ろうあ連盟常任理事・事務局長 久松三二 氏
公明の力添えに感謝
国会のバリアフリー化の一環として、今国会から国会中継への手話通訳が導入され、手話を必要とする、ろう者にとっての情報アクセス環境が向上した。公明党の力添えが大きかったと評価したい。本当に感謝している。
今回、国会が率先して情報アクセスのバリアフリー化に取り組む姿勢を示したことは、各方面に影響、効果を与えている。これまでは民間でバリアフリー化が進み、段々と国会のバリアフリー化に結び付いていくことが多かったが、今回は逆だ。国会としてバリアフリー化を大きく前進させたことで、民間や行政に対する大きなインパクトを与えた。
引き続き、国民目線、現場目線で施策を推進する公明党の活躍に期待したい。