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コロナワクチン 地域で円滑な接種へ
山口代表が先行実施会場を視察
医療従事者向け先行接種を視察する山口代表(中央)ら=19日 東京・新宿区
公明党の山口那津男代表は19日、新型コロナウイルスワクチンの円滑接種に向けた課題を探るため、医療従事者向け先行接種を行っている独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)東京山手メディカルセンター(東京都新宿区)を視察した。斉藤鉄夫副代表、党同ワクチン接種対策本部長の石井啓一幹事長、副本部長の高木美智代衆院議員、事務局長代理の秋野公造参院議員が同行した。
事務作業など支援、重要
17日に始まった先行接種は、全国の国立病院など100カ所の医師や看護師ら約4万人が対象で、米製薬大手ファイザーのワクチンが使われている。
山口代表らは、同センターの矢野哲病院長の案内で接種会場を見て回り、接種記録を端末に入力するスタッフや接種を受けた人から話を聞いた。接種後の経過観察で待機していた人は、筋肉注射について「痛くなかった」と感想を語った。
同センターでは、3日間で174人の接種を実施。長谷川美穂看護部長は、接種による健康被害などに関して「これまでに重大な事例は報告されていない」と説明した。
矢野病院長らとの意見交換では「医療機関では接種のための事務処理の人員配置は想定されていない」として、各地で大人数に接種するに当たっては、入力作業の人員確保などに対する支援が必要との認識を示した。また、住民票がある市区町村以外での接種を円滑に実施できる環境整備などを求めた。
視察後、山口代表は、副反応が出た場合に備えたアフターケアなど丁寧な取り組みの重要性を確認したと強調し、「地域の実情に合わせた接種体制の構築に向け、先行実施の経験を広く共有していきたい」と述べた。