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2021年2月19日

はつらつトーク2021 若者たちに希望の社会を

公明党衆院議員(次期衆院選予定候補=北海道10区)・いなつ久 氏 × BONDプロジェクト代表・橘ジュン氏

貧困やいじめ、家庭内暴力―。さまざまな理由から“生きづらさ”を抱え、居場所を求めて夜の街をさまよう若者たちがいます。コロナ禍が追い打ちをかける中、政治や行政は、どう寄り添うことができるのか。支援の最前線で奮闘するNPO法人「BONDプロジェクト」の橘ジュン代表と、公明党の、いなつ久衆院議員(前厚生労働副大臣)が語り合いました。

橘 行き場のないSOSに危惧
いなつ 悩み察知する相談体制急ぐ

橘ジュン 氏 BONDプロジェクト代表

いなつ久氏 BONDプロジェクトの皆さんは長年、生きづらさを抱える10代、20代の女性を支援する活動を続けてきました。夜の街をパトロールしては、心に傷を負った女性たちに声を掛け、状況に応じて自前のシェルター(避難施設)で保護し、適切な行政支援へとつないでいく。寄り添う活動に心から敬意を表します。

橘ジュン氏 ありがとうございます。いなつさんは昨年6月、私たちの事務所を訪ねてくれました。私たちのスタッフも、いなつさんをよく覚えていて、「丁寧に話を聞いてくれた人でしょ」と今回の対談の機会を喜んでいました。

いなつ その折には、若者の自殺防止に向けた厚労省のモデル事業として、BONDの皆さんが手掛けるSNS(会員制交流サイト)を活用した相談支援の模様を拝見しました。相談支援を通じて実感する課題や、コロナ禍の影響にはどのようなものがありますか。

 貧困や父親からの暴力など、もともと女の子たちが抱えている家族間の問題が、コロナ禍の影響でさらに深刻化しています。

家に居場所がなくなり、第三者に相談したくても、今は対面で話を聞いてもらうことも難しい。SOSを出したくても受け止めてくれる場所がないので、ますます一人で抱え込み、街やSNS上をさまよってしまう。こうした状況を危惧しています。

いなつ 対面での相談が難しい中で、問題が深刻化する前に悩みを察知し、対応する体制づくりが急がれます。

 SNS上に救いを求めた結果、下心を持って誘い出そうとする見知らぬ大人につながる危険もあります。2017年に神奈川県座間市で男女9人が殺害された事件では、悩みを抱えた若者がSNS上で言葉巧みに誘い出され、被害に遭ってしまいました。

いなつ 事件後、橘さんは裁判の傍聴を重ね、被告(当時、現死刑囚)とも面会されました。

 私たちが相談に乗った女の子の中に、「自分が10人目になっていたかもしれない」と話す子がいました。あのような事件を二度と繰り返さないために、被告本人と、どうしても話をしたかったのです。被告と会って、彼も悩んでいたのではないかと感じました。身近に相談できる場所があれば犯罪は防げたのかもしれません。

橘 彼女たちの未来を守りたい
いなつ 政治は困っている人のため

いなつ久 氏 公明党衆院議員 次期衆院選予定候補=北海道10区

いなつ 最初の緊急事態宣言が出される直前の昨年3月、橘さんは公明党の山本香苗参院議員に、ネットカフェで寝泊まりする女性たちが休業要請によって居場所を失う恐れがあると意見を寄せてくれました。

当時、私は厚労副大臣を務めており、省内でも直ちに議論を開始。私からもネットカフェの営業を急に止めてしまうことのないよう強く働き掛けました。

同時に、東京都議会公明党からも都知事に緊急提言を行い、家出をしている未成年者や女性たちに、一時的な宿泊施設が無料で提供されることになりました。

 行政には当初、若い女性がネットカフェを利用しているという発想もなかったのではないでしょうか。しかし公明党の議員は、困っている人のことを常に想像しながら話を聞いてくれるので、本当にありがたかったです。

いなつ もう一つ、思い出に残る橘さんとのエピソードがあります。

昨年4月、コロナ禍で困窮する人たちを支援するための「生活を守る」プロジェクトチーム(PT)が厚労省に発足した時のことです。チームの責任者(主査)に任命された私は、まずは正確な実態をつかむため、支援の現場に精通する全国のNPOの代表から徹底的に話を聞きました。その一人が橘さんでした。

 よく覚えています。支援を行う私たちNPOもまた、コロナ禍の影響を受けました。NPOにとって運営のための資金集めは常に悩みの種です。あの時は私たちも本当に困っていて、そのことを訴えさせてもらいました。

いなつ 困っている人を助けるためには、支え手となる人たちへの支援が欠かせません。手を打つべき対策の肝だと確信しました。

厚労省はその後、NPOの支援に軸足を置きました。居場所を失った若者や困窮家庭を支援する活動を応援するための赤い羽根共同募金を全国で実施し、集まった真心をNPOに助成しました。

また「子ども食堂」の運営をはじめ、子どもの見守り事業の経費などを補助する予算も20年度第2次補正予算で拡充しました。

橘さんの一言が、大きな後押しとなりました。

同じ目線で現場の声聴く公明に感謝

いなつ 議員になって以来の志があります。それは「政治は、困っている人のためにある」ということです。この原点を、生活を守るPTの経験を通じて再確認しました。

視察したあるNPOは、夜遅くまで働くシングルマザーの子どもを預かり、親が迎えに来るまでの間、宿題や晩ご飯、お風呂など、こまやかに面倒を見ていました。

私も一緒にご飯を食べたのですが、子どもたちの衣服は古着でした。NPOの人は、その古着をきちんと洗い、アイロンをかけてあげていました。今の時代、NPOの力なしに世の中は成り立たないと痛感しました。

 公明党の議員は、何かあればまず現場に行って、困っている人の状況を一緒に考えてくれます。だから私も「こういう人たちとなら、私たちが支援する女の子に一緒に寄り添えるかもしれない」と思えました。

いなつさんは、現場で子どもたちとご飯を食べたり、同じ目線に立つことが自然にできます。すごく大事なことだと思います。

私たちも常に、当事者と直接会って、その子が見ている世界や景色を一緒に感じようと心掛けています。そうでなければ心を開いてもらえません。

いなつ 全く同感です。公明党も「小さな声を聴く力」を持つために、日々、努力しています。問題の本質はどこにあるのか、どうしたら解決できるか、自分たちに応援できることはないか。聴くことが好きで、多少“おせっかい”みたいなところがなければ、聴く力は持てません。

 私たちが支援している女の子たちは、大人を信用しない子が多いです。だけど私は公明党と出合ってから、彼女たちに「そんなことないよ」って心から伝えられるようになりました。「あなたたちが20代、30代になった時には、もっと生きやすい日本になっているよ」と言ってあげたい。公明党には、さらに力を発揮してほしいです。

たちばな・じゅん

1971年、千葉県生まれ。ルポライター。2006年、フリーマガジン「VOICES」を創刊。生きづらさを抱えた3000人以上の若者の声を取材し、広く発信してきた。09年にNPO法人「BONDプロジェクト」を設立。主著に『最下層女子校生~無関心社会の罪~』(小学館新書)。

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